講座詳細情報
申し込み締切日:2023-03-10 / その他教養 / 学内講座コード:E2304007
【木19:30】イタリア料理の誕生 【一般受付】⑦2/17(金)10:00 ~ 3/7(火)23:59
- 開催日
- 04月13日(木) ~ 05月18日(木)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 19:30~21:00
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 5,500円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
【講座内容】
【世界の歴史と社会を知ろう!】
トマトやパスタ、ミネストラといった、今日私たちが慣れ親しんでいる「イタリア料理」の数々は、いつ、どのようにして、食べられるようになったのでしょうか。十分な栄養を摂取すること自体が困難であった19世紀末から20世紀初頭、二つの世界大戦、戦後の経済成長やグローバル化など、人びとは歴史的変化の荒波に揉まれながら、より良いものをより多く食べることを求め、国や政府はときにそれを助け、ときにはそれを制限しました。本講座では、20世紀イタリアにおける食と政治の関係の歴史をたどります。
第1回【空腹を満たす食から食の楽しみへ】
19世紀後半、イタリアの多くの人びとにとって、食べることとは空腹を満たすことであり、それもつねに困難な状況でした。国は貧困と栄養不良の問題を認識していましたが、直接的に介入することには消極的でした。こうした状況を変えたふたつのできごとが、より良い暮らしを求めてイタリアを離れた移民と、第一次世界大戦です。人びとの食生活はどのように変化したのでしょうか。
第2回【ファシズム時代の食生活】
1922年に政権を獲得したファシズムは、自由を抑圧し、国民のあらゆる行動を管理・統制しようとしました。それでは、この独裁政治のなかで、人びとが生きるためにもっとも重要な営みである食生活はどのように扱われたのでしょうか。ファシズム体制の食糧政策と民衆の食事を手がかりに、その点を明らかにします。
第3回【ぜいたくは敵だ】
イタリアは1935年にエチオピアを侵略したことで、国際連盟から経済制裁を受けましたが、ムッソリーニは制裁を国民が団結するための好機と捉えました。政府は、国民に貴金属を供出させて一体感を高めるとともに、消費の節約を呼びかけます。これに対して国民は、どのように応じたのでしょうか。料理の点から明らかにします。
第4回【第二次世界大戦後のイタリアの食の変容】
経済成長を経て豊かな社会の仲間入りを果たしたイタリアでは、今日イメージされるような「イタリア料理」が全国的に普及すると同時に、新たな食をめぐる問題にも直面します。スローフードや食の安全性、ジェンダーなどさまざまな観点から第二次世界大戦後の食の変容を紐解きます。
第5回【グローバル化とイタリアの食】
国境を越えた人やモノの移動が活発化する現代社会において、イタリアの食は世界的に人気を集め、有力な観光資源となっています。その一方、グローバルチェーンの進出や外国からの移民の増加を背景に、イタリアの食は変化しつつあります。こうした変化にイタリア社会がどのように向き合っているのかみていきます。
◆受講案内(受講規約)◆
◆オンライン講座に係る環境準備◆
◆よくある質問◆
【重点を置く学習内容】
国民料理としての「イタリア料理」の誕生の歴史; 戦争の食への影響; 政治と食生活・食文化の関係
【世界の歴史と社会を知ろう!】
トマトやパスタ、ミネストラといった、今日私たちが慣れ親しんでいる「イタリア料理」の数々は、いつ、どのようにして、食べられるようになったのでしょうか。十分な栄養を摂取すること自体が困難であった19世紀末から20世紀初頭、二つの世界大戦、戦後の経済成長やグローバル化など、人びとは歴史的変化の荒波に揉まれながら、より良いものをより多く食べることを求め、国や政府はときにそれを助け、ときにはそれを制限しました。本講座では、20世紀イタリアにおける食と政治の関係の歴史をたどります。
第1回【空腹を満たす食から食の楽しみへ】
19世紀後半、イタリアの多くの人びとにとって、食べることとは空腹を満たすことであり、それもつねに困難な状況でした。国は貧困と栄養不良の問題を認識していましたが、直接的に介入することには消極的でした。こうした状況を変えたふたつのできごとが、より良い暮らしを求めてイタリアを離れた移民と、第一次世界大戦です。人びとの食生活はどのように変化したのでしょうか。
第2回【ファシズム時代の食生活】
1922年に政権を獲得したファシズムは、自由を抑圧し、国民のあらゆる行動を管理・統制しようとしました。それでは、この独裁政治のなかで、人びとが生きるためにもっとも重要な営みである食生活はどのように扱われたのでしょうか。ファシズム体制の食糧政策と民衆の食事を手がかりに、その点を明らかにします。
第3回【ぜいたくは敵だ】
イタリアは1935年にエチオピアを侵略したことで、国際連盟から経済制裁を受けましたが、ムッソリーニは制裁を国民が団結するための好機と捉えました。政府は、国民に貴金属を供出させて一体感を高めるとともに、消費の節約を呼びかけます。これに対して国民は、どのように応じたのでしょうか。料理の点から明らかにします。
第4回【第二次世界大戦後のイタリアの食の変容】
経済成長を経て豊かな社会の仲間入りを果たしたイタリアでは、今日イメージされるような「イタリア料理」が全国的に普及すると同時に、新たな食をめぐる問題にも直面します。スローフードや食の安全性、ジェンダーなどさまざまな観点から第二次世界大戦後の食の変容を紐解きます。
第5回【グローバル化とイタリアの食】
国境を越えた人やモノの移動が活発化する現代社会において、イタリアの食は世界的に人気を集め、有力な観光資源となっています。その一方、グローバルチェーンの進出や外国からの移民の増加を背景に、イタリアの食は変化しつつあります。こうした変化にイタリア社会がどのように向き合っているのかみていきます。
◆受講案内(受講規約)◆
◆オンライン講座に係る環境準備◆
◆よくある質問◆
【重点を置く学習内容】
国民料理としての「イタリア料理」の誕生の歴史; 戦争の食への影響; 政治と食生活・食文化の関係
備考
【受講対象者】
イタリア近現代史、「イタリア料理」の歴史に関心のある方。レシピ等をご紹介する授業ではありません。
【テキスト】
『イタリア料理の誕生』キャロル・ヘルストスキー著(小田原琳・秦泉寺友紀・山手昌樹訳)人文書院、2022年。本体3,400円+税。ISBN:9784409510940
【備考】
本講座の一般受付期間は次のとおりです。
【一般受付期間】(7)2023年2月17日(金)10:00~2023年3月7日(火)23:59
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
イタリア近現代史、「イタリア料理」の歴史に関心のある方。レシピ等をご紹介する授業ではありません。
【テキスト】
『イタリア料理の誕生』キャロル・ヘルストスキー著(小田原琳・秦泉寺友紀・山手昌樹訳)人文書院、2022年。本体3,400円+税。ISBN:9784409510940
【備考】
本講座の一般受付期間は次のとおりです。
【一般受付期間】(7)2023年2月17日(金)10:00~2023年3月7日(火)23:59
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 小田原 琳 |
---|---|
肩書き | 本学総合国際学研究院准教授 |
プロフィール | 専門はイタリア近現代史。境界地域やジェンダー、人種など、国民国家のマージナルな存在から近代の諸問題を考える。 |
名前 | 山手 昌樹 |
---|---|
肩書き | 本学非常勤講師 |
プロフィール | 専門はイタリア近現代史、イタリア鉄道史、ファシズム。共編著に土肥秀行・山手昌樹(編著)『教養のイタリア近現代史』(ミネルヴァ書房、2017年)、分担執筆に高橋進・村上義和(編著)『イタリアの歴史を知るための50章』(明石書店、2017年)、藤原辰史(編著)『歴史書の愉悦』(ナカニシヤ出版、2019年)、北村暁夫・田中ひかる(編著)『近代ヨーロッパと人の移動――植民地・労働・家族・強制』(山川出版社、2020年)など。 |
名前 | 秦泉寺 友紀 |
---|---|
肩書き | 和洋女子大学国際学部教授 |
プロフィール | 本学非常勤講師。専門は国際社会学、イタリア社会論。人の移動やそれとも関わる多様な境界/ボーダーに関心をもつ。 |