大学公開講座のセカンドアカデミー

　旧約聖書は、教典・古典として意義があるものと思いながら、実際にはほとんど読んだことがないという人も少なくないかもしれません。その理由は１つに、神が差別や残忍な行為を容認、ないし命令しているように受け取られる記述が旧約聖書に散見されることにあります。この講座は、そのような現代の私たちが違和感を抱く箇所を中心に、旧約聖書からいくつかの部分を選んで、本文に即しつつ、それらが書かれた歴史的文脈の中に置き直して、読み解きます。
　テキストは、日本語訳聖書（訳の指定は特にありません）とトーマス・レーマー『ヤバい神　不都合な記事による旧約聖書入門』（白田浩一訳、新教出版社、2022年）を使用します。聖書本文に当たるといっても、翻訳を用いるので、原語であるヘブライ語の知識は特に必要ありません。

講座内容：年度完結

名前	杉江　拓磨
肩書き	本学非常勤講師
プロフィール	南山大学文学部卒業、筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻博士課程単位取得退学。博士（文学）。日本学術振興会特別研究員、イェール大学神学部客員研究員等を歴任。現在、東洋英和女学院大学、立教大学、中央大学で授業を担当。専門は旧約聖書学、古代西アジア・地中海文学。