大学公開講座のセカンドアカデミー

　子どもにとって読書とは、豊かな感性や思いやりの心を育み、基礎学力を育てる上で、重要である。2000年の子ども読書年を契機として、子どもの読書が、家庭に根づき、保育所、幼稚園などでの集団生活における心の拠り所となるように、さまざまな取り組みがなされている。学校では、「朝の読書」の普及などを通じて、日常生活への読書の定着をはかりつつある。公共図書館の児童サービスでは、子どもに係る地域の施設との連携協力のもとに、子どもの読書生活がより豊かなものとなるように努めている。さらに、子どものリテラシーや情報活用能力の育成、宿題支援、学習支援、児童福祉の推進など、児童サービスは重要な役割を果たしている。本講座では、近年の社会的な課題である少子化対策や子育て支援も含めて、社会的な視野から、児童サービスと児童サービスの延長線上にあるヤングアダルトサービスのあり方について考える。

名前	金沢　みどり
肩書き	本学人間科学部教授
プロフィール	博士（教育学）。専門分野は、図書館情報学および教育学。日本学校図書館学会理事。Member of Editorial Board of ‘The Serials Librarian’ （Taylor & Fransis）、著書として、‘Information Literacy Education in Japanese Libraries for Lifelong Learning’ （単著, Nova Science Publishers, Inc. 2016）, ‘Information Literacy : Educational Practices Emerging Technologies and Student Outcomes’ （共著, Nova Science Publishers, Inc. 2015）, 『図書館サービス概論』（単著、学文社、2014年）、『児童サービス論　第２版』（単著、学文社、2014年）、『生涯学習社会における情報活用能力の育成と図書館』（単著、学文社、2012年）、『読書と豊かな人間性』（共編著、全国学校図書館協議会、2011年）ほか多数。