大学公開講座のセカンドアカデミー

ベトナムの民族衣装といえば長い裾が優美な女性のアオザイ姿を思い浮かべることと思われます。現代の身体にぴったりとフィットしたアオザイの祖型といわれるのが、アオ・ナム・タンという身幅のゆったりとした丈の長い平面構成の上衣で、幅広のパンツ（クアン）と共に着用します。ベトナム北部の農村部においては、現在でも高齢女性に着用されています。伝統的なクアンは、脚部から股下にかけて一枚布で裁ち、股下がバイアスとなるのが特徴です。裾幅が広く、ゆったりとしたクアンはベトナムの高温多湿な気候風土に適応した形態であり、布幅を最大限に生かした構成です。
今回の講座では、ベトナムの伝統的な衣服や着装法を紹介し、伝統的なクアンの構成法について、ワークショップを行ないます。

名前	谷井　淑子
肩書き	環境デザイン学科　教授
プロフィール	専門は服飾造形、服飾文化。2005 年より昭和女子大学国際文化研究所の研究プロジェクト「ベトナム伝統農村集落地域比較研究と保存」に参加し、ベトナム北部、中部、南部において伝統的な衣服に関する現地調査を行なっている。