大学公開講座のセカンドアカデミー

この秋、国立劇場は50周年を迎え、文楽の記念公演も三興行が予定されています。後期教養講座でも文楽に親しむための講座を準備しましたが、オープニング講座ではことばに焦点を当てて文楽の楽しみ方を解説いたします。近世の演劇は時代物と世話物とに分類されますが、それぞれにさまざまな身分や職業、年齢の人物が登場します。その特徴をことばの違いで表現しなければなりません。そこで、文楽では謡や狂言で伝えられてきた古い日本語の音声を利用して語り分けています。芸能のジャンルによって同じ音声でも異なる表現になることを具体的に説明します。

名前	坂本清恵
肩書き	日本女子大学文学部教授
プロフィール	日本女子大学文学部日本文学科教授。文楽、能、長唄などの伝統芸能、伝統音楽の伝承や譜から、昔の日本語の発音を探る研究をしています。2004年には横浜能楽堂企画「秀吉が見た卒都婆小町」の音声復元に参加、東京書籍の高校古典教材を執筆当時の発音で朗読する試みにも加わりました。