大学公開講座のセカンドアカデミー

　19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したイギリスの画家Ｊ・Ｗ・ウォーターハウス（1849-1917）はロイヤル・アカデミーの正統派でありながらラファエル前派的な要素を多くふくむ幻想的な絵画世界を創出しました。日本では古くは夏目漱石が『三四郎』で言及しており、最近では宮崎駿監督がこの画家を「通俗文化の源流」として称賛しています。
この講座では、《シャロットの姫》や《オデュッセウスとセイレーン》などの代表作を読み解きながら、ドラマティックな物語性と抒情性を兼ね備えたウォーターハウスの絵画の魅力に迫ってみたいと思います。

名前	川端康雄
肩書き	日本女子大学文学部教授
プロフィール	日本女子大学文学部英文学科教授。専門は英文学、イギリス文化研究。著書に『葉蘭をめぐる冒険』（みすず書房）、『ウォーターハウス夢幻絵画館』（共著、東京美術）、『もっと知りたいバーン＝ジョーンズ』（共著、東京美術）、訳書にモリス『ユートピアだより』（岩波書店）、オーウェル『動物農場』（岩波書店）などがある。