大学公開講座のセカンドアカデミー

　1967年に日本女子大を卒業しましたが、当時の学生たちはどこの大学であれ、英語の知識は豊富でも外国人と対等に話せるといったことはほとんどありえないことでした。そんな時代だったからこそ、英語が話せたということが自分の付加価値となって、就職その他で有利に作用しました。帰国子女でもない私が高校１年生のときから通訳ができるようになったわけは、英語を知識としてよりも音声としてとらえ身につけていったからだと思います。52年前の東京オリンピックのときは大学２年生でしたが、パラリンピックの通訳を承りました。その後、段々と自分の生活圏が国際的に広がり、外国人とも論争できるようになっていきました。今、世の中はグローバル社会で活躍する人材を求めています。社会で役立つ英語とは何か、またその学び方について、幅広い年齢層の方々にメッセージを送りたいと思います。

名前	郷農彬子
肩書き	株式会社バイリンガル・グループ代表取締役社長・元日本女子大学非常勤講師・元厚生労働省政策審議会委員
プロフィール	1967年日本女子大学英文学科卒。学生時代は、赤十字語学奉仕団通訳としてパラリンピックなど多くの国際的な行事にかかわる。1967年文部省（現・文部科学省）に入省、国連ユネスコ担当。国連の国際会議をいくつか組織、運営。その後、夫の海外勤務に伴い、米国および西ドイツへ転居。36歳で帰国し、新しい仕事を模索。２年間フリーランス翻訳者。40歳で国際会議会社を設立、代表取締役社長として現在に至る。元日本女子大学非常勤講師及び元厚生労働省政策審議会委員など。