講座詳細情報
申し込み締切日:2019-10-27 / 自然科学・環境 / 学内講座コード:312055
風と旅する地中海
- 開催日
- 10月28日(月)~12月23日(月)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 10:00~11:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 7,500円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
【講座内容】
この講座は「環境文化論」というノン・ジャンル(学際)講座です。
地球環境の危機が叫ばれている近年、一方で自然に触れるためにアウトドア活動が盛んになっています。森林浴やハイキング、海洋レジャーを楽しむ人も多いようです。海外の壮大な自然景観や自然遺産・歴史遺産を訪れるツアーも盛況です。
この講座では地中海の環境と文化を海から見ることにします。自然環境から歴史・社会・文化などジャンルを越えて、吹き渡る“風”をヨットの帆で受けるように各地を訪れます。
旅のはじめの道連れはF.ブローデル.彼の語る「環境と経済、社会、文化そして諸々の出来事」から沿岸を見渡します。つぎに2回,3回目の旅は実際の航海日誌によるクルージングです。4回目はアドリア海の風にまつわる逸話、そして地形と風の研究について紹介します。最後は近年の気候変動と地中海の関係についてですが、講演担当者は、今日の環境問題は「現代人の科学的環境観」の行き過ぎが原因と考えていますので、この講座を通じて、科学的環境観の対義語「風土的環境観」によってその見直しのきっかけづくりを行います。
※参考図書:『アドリア海の風‐風土的環境観の調査研究‐』矢内秋生 武蔵野大学出版会
『地中海I』F.ブローデル 藤原書店
【講座スケジュール】
第1回10月28日(月) F.ブローデルと旅する地中海
・地中海の環境…風土,気候
・人々の暮らし…沿岸漁業,沿岸都市,山岳居住
・気象と海象の特徴…局地風,海流・深層水
第2回11月11日(月) 3000年の歴史を紐解くクルージング,風の旅
・チュニジアからマリ・ロシニまでの航海
(フェニキア人とギリシャ・ローマ帝国,イスラム,アドリア海のヴェネチア共和国の交易都市を旅する)
第3回11月25日(月) 植民地から地中海宗主国へのクルージング,風の旅
・カナリア諸島(貿易風帯の気候,火山列島の風土)
・モロッコ(カサブランカ)
・ヘラクレスの柱,グリニッジ標準時(GMT)
・スペイン南岸とバレアス諸島(マヨルカ島)
第4回12月 9日(月) アドリア海の風いろいろ
・アドリア海の地理的特徴(ダルマチア海岸など)
・アドリア海の気候と気象,海域の特徴
・おもな局地風(人々が風を受容する下位文化)
・ブーラ(現象の紹介,見えないものを見る研究)
第5回12月23日(月) 地中海の気象・海象現象と気候変動
・Scirrocoの地中海各地への影響
(熱波と自然火災,ヴェネチアのアクア・アルタ,他)
・フリーク・ウェーブ(南仏沿岸での大型客船事故)
・NAOと気候変動,地中海の気象への影響
・気候変動を注視する風土的環境観への期待
この講座は「環境文化論」というノン・ジャンル(学際)講座です。
地球環境の危機が叫ばれている近年、一方で自然に触れるためにアウトドア活動が盛んになっています。森林浴やハイキング、海洋レジャーを楽しむ人も多いようです。海外の壮大な自然景観や自然遺産・歴史遺産を訪れるツアーも盛況です。
この講座では地中海の環境と文化を海から見ることにします。自然環境から歴史・社会・文化などジャンルを越えて、吹き渡る“風”をヨットの帆で受けるように各地を訪れます。
旅のはじめの道連れはF.ブローデル.彼の語る「環境と経済、社会、文化そして諸々の出来事」から沿岸を見渡します。つぎに2回,3回目の旅は実際の航海日誌によるクルージングです。4回目はアドリア海の風にまつわる逸話、そして地形と風の研究について紹介します。最後は近年の気候変動と地中海の関係についてですが、講演担当者は、今日の環境問題は「現代人の科学的環境観」の行き過ぎが原因と考えていますので、この講座を通じて、科学的環境観の対義語「風土的環境観」によってその見直しのきっかけづくりを行います。
※参考図書:『アドリア海の風‐風土的環境観の調査研究‐』矢内秋生 武蔵野大学出版会
『地中海I』F.ブローデル 藤原書店
【講座スケジュール】
第1回10月28日(月) F.ブローデルと旅する地中海
・地中海の環境…風土,気候
・人々の暮らし…沿岸漁業,沿岸都市,山岳居住
・気象と海象の特徴…局地風,海流・深層水
第2回11月11日(月) 3000年の歴史を紐解くクルージング,風の旅
・チュニジアからマリ・ロシニまでの航海
(フェニキア人とギリシャ・ローマ帝国,イスラム,アドリア海のヴェネチア共和国の交易都市を旅する)
第3回11月25日(月) 植民地から地中海宗主国へのクルージング,風の旅
・カナリア諸島(貿易風帯の気候,火山列島の風土)
・モロッコ(カサブランカ)
・ヘラクレスの柱,グリニッジ標準時(GMT)
・スペイン南岸とバレアス諸島(マヨルカ島)
第4回12月 9日(月) アドリア海の風いろいろ
・アドリア海の地理的特徴(ダルマチア海岸など)
・アドリア海の気候と気象,海域の特徴
・おもな局地風(人々が風を受容する下位文化)
・ブーラ(現象の紹介,見えないものを見る研究)
第5回12月23日(月) 地中海の気象・海象現象と気候変動
・Scirrocoの地中海各地への影響
(熱波と自然火災,ヴェネチアのアクア・アルタ,他)
・フリーク・ウェーブ(南仏沿岸での大型客船事故)
・NAOと気候変動,地中海の気象への影響
・気候変動を注視する風土的環境観への期待
講師陣
名前 | 矢内 秋生 |
---|---|
肩書き | 本学名誉教授 |
プロフィール | 東京理科大学理学部物理学科卒業,同大学院修士課程終了(理学修士):地球物理学同博士課程退学.新潟大学自然科学研究科 博士(学術):環境文化論. 武蔵野女子大学短期大学部教授,武蔵野大学環境学部教授(学部長),同大学院環境学研究科教授(研究科長),同工学部教授を経て,2019年3月退職. ※『アドリア海の風‐風土的環境観の調査研究‐』,武蔵野大学出版会.2019年. |