大学公開講座のセカンドアカデミー

子どもの被害について、私たちはどのような扱いをしているのか、資料をもとに考える。
子どもの被害と言えば、虐待や犯罪、事故や災害の被害者としての子どもが思い浮かぶ。しかし家庭内の虐待は相変わらず多くが見つからないままに過ぎる。そして、暴力だけでなく、たとえば家族の崩壊や、生育環境の貧困も子どもに被害を与える。そのような子どもの被害の全容を私たちは知っている訳ではない。子どもという対象に関して、そのような被害を私たちは十分認識せず過小評価してきたと言える。
子どものトラウマに関して最近の新しいデータは、今までとは違った子どもの被害とその影響の像を提供している。
今回は社会学的な見地も含めて、子どもの被害について考える。

名前	小西　聖子
肩書き	本学教授／精神科医
プロフィール	東京大学教育学部教育心理学科卒、筑波大学医学専門学群卒、同大学院博士課程修了。東京医科歯科大学難治療疾患研究所（被害者学）客員助教授を経て、1999年より武蔵野大学人間関係学部教授。臨床心理士、精神科医、医学博士。