大学公開講座のセカンドアカデミー

　平安時代の物語絵巻、「葉月物語絵巻」全6 段のうち、最初の3 段分の詞書講読と絵の解説をします。本作品は、詞書の原典が知られず、絵巻詞書が物語本文として唯一知られる点で国文学的にも興味深い絵巻です。配付テキストをもとに、原文読解の予習が望ましいのですが、授業時に翻刻を配付しますので、初学者でも受講できます。後半部分の第4 ～ 6 段は、後期に全5 回、同様の講座を予定しており、前後期全12 回、1 年間で、葉月物語絵巻の詞書読解と絵の鑑賞ができるように計画しています。詞書読解と絵の鑑賞とをセットで進めることで、絵巻本来の鑑賞形態に即した学習を試みます。
※参考図書
　・『くずし字解読辞典』（普及版）　児玉幸多（編）　東京堂出版　1993 年　2,310 円
　・古語辞典（出版社は特定しません）
　・『 コンパクト版　日本の絵巻　葉月物語絵巻　隆房卿艶詞絵巻』　小松茂美（編）　中央公論新社　1994 年　1,121 円（絶版ですが、入手できると便利です。）

名前	平塚　泰三
肩書き	慶應義塾大学非常勤講師
プロフィール	東京生まれ。慶應義塾大学文学研究科修士課程修了。元財団法人徳川美術館学芸員。元京都造形芸術大学通信教育部非常勤講師。平成19 年5 月〜平成21 年9 月、慶應義塾創立150 年記念展覧会事務局キュレーターとして、記念展覧会の企画・展示に従事。現在、慶應義塾大学文学部非常勤講師。日本古代中世絵画史専攻。