講座詳細情報
申し込み締切日:2023-10-04 / 宗教・哲学 / 学内講座コード:23221357
宗教は救済者か加害者か【ハイブリッド/対面】 救済を目的とする宗教が、なぜ、暴力・戦争・差別・カルトを生むのか?【対面/日本の文化・歴史/世界の文化・歴史/】
- 開催日
- 10月12日(木)、10月19日(木)、10月26日(木)、11月 2日(木)、11月 9日(木)、11月16日(木)、11月30日(木)、12月 7日(木)、12月14日(木)、12月21日(木)
- 講座回数
- 10回
- 時間
- 11:00~12:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 26,400円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
【講座趣旨】
どの宗教も救済を目的として掲げ、平和の実現を目指すと主張します。しかし現実には暴力を行使し、戦争に積極的なこともありました。万人の救済といいながら深刻な差別や対立を生み出してきました。人々の心身に多大の被害をあたえて、カルトと非難されることもありました。現時点でもロシアはウクライナ侵略をロシア正教により正当化しようとしています。中近東では宗教の違いに起因する暴力の応酬が止みません。ミャンマーでは穏健なはずの仏教徒がイスラム教徒のロヒンギャを差別し攻撃しています。オウム真理教や旧統一教会のようなカルト宗教が厳しく非難されながら、しぶとく生き残っています。これらは一部の宗教だけの問題なのか。それとも宗教全般が根源的に、あるいは本質的に、かかえている問題なのか。本講座ではこの課題を考察します。
【紹介動画】
https://commonsi.muc.meiji.jp/em/64c9f6804bdb4
音声のみ(より詳しく説明)→https://commonsi.muc.meiji.jp/em/64cb132c29671
※本動画は、担当講師が講座の魅力やねらいなどを数分でまとめたものです。お申込みの参考にしてください。
(ストリーミング動画です。通信費は視聴者負担となります。)
【特記事項】
お申込みの際は「ハイブリッド/対面」もしくは「ハイブリッド/オンライン」いずれかのページをご確認の上、お手続きをお願いいたします。
※こちらはキャンパス(対面型)で受講希望の方専用の申込ページです。
Zoomによるリアルタイム配信型で受講を希望される方はこちらからお申し込みください。
■申込締切日: 10月4日(水)
■受講に際し、必ず入会と受講のご案内をご確認ください。
■本講座は、ハイブリッド型の対面式講座です。受講料の割引対象外です。
【講義概要】
第1回 10月12日(木) 平和のための暴力行使~イスラム教の聖戦(ジハード)思想
宗教が想定してきた「平和」は現代日本人の常識とは大きく異なる。理由はほとんどの宗教は他宗教との共存を否定してきたからだ。その実例をイスラム教の聖戦思想から考察する。
第2回 10月19日(木) 正しい宗教のための暴力行使~キリスト教の十字軍・宗教戦争
どの宗教も自分たちだけが「正しい宗教」だと主張し、他宗教を差別し、ときに争う。その実例をキリスト教の歴史から考察する。
第3回 10月26日(木) 現代キリスト神学と絶対悪に対する抵抗としての暴力容認の理論
20世紀最高の神学者の一人ボンヘッファーは「汝殺すなかれ」を金科玉条としつつ、ヒトラー暗殺計画に関与した。なぜだったのか?考察する。
第4回 11月 2日(木) 暴力の全面否定から条件付き容認へと転換したインド仏教
仏教の開祖ゴータマ・ブッダは暴力を全面的に否定した。やがて仏教も「正しい教え」を守るためと称して、条件付きながら暴力の行使を容認するようになった。その転換の歴史を考察する。
第5回 11月 9日(木) 親鸞思想と近代日本の戦争~本願寺の戦争協力(暁烏敏)
親鸞の正統な後継者を自任する本願寺教団は近代日本の戦争に協力的だった。この対応は親鸞の思想と全く無縁だったのか、それとも何らかの関係があったのか?考察する。
第6回 11月16日(木) 日蓮思想と近代日本の戦争~田中智学・北一輝・石原莞爾
近代の日蓮宗は宗祖の日蓮が残した文言を根拠に国家主義者や戦争賛成者を生み出した。その思想的な経路を考察する。
第7回 11月30日(木) 近代禅宗の戦争正当化~釈宗演・杉本五郎
禅宗は近代日本の伝統宗教界で最も戦争に協力的だったという指摘がある。明治大正期における最も有名な僧侶だった釈宗演の活動、および15年戦争時に陸軍中佐だった杉本五郎が執筆し、当時最大のベストセラーとなった『大義』から考察する。
第8回 12月 7日(木) カルトの深層(1)オウム真理教
オウム真理教はカルトに終わらず、無関係な人々に対しテロまで実践した。裁判に深く関わった私自身の体験から、その深層を考察する。
第9回 12月14日(木) カルトの深層(2)旧統一教会
旧統一教会の教義は第三者から見れば荒唐無稽の極みでありながら、信者の多くは依然として棄教しない。それはなぜなのか。カルトに引きつけられる人々の心理と教団の巧みな勧誘法を考察する。
第10回 12月21日(木) 総括 宗教とは何か
宗教は救済を目的としながら、しかもおおむね善意にもとづいていながら、実際にはたびたび加害者となってきた。これまでの事例をふまえて、宗教の本質を考察する。
どの宗教も救済を目的として掲げ、平和の実現を目指すと主張します。しかし現実には暴力を行使し、戦争に積極的なこともありました。万人の救済といいながら深刻な差別や対立を生み出してきました。人々の心身に多大の被害をあたえて、カルトと非難されることもありました。現時点でもロシアはウクライナ侵略をロシア正教により正当化しようとしています。中近東では宗教の違いに起因する暴力の応酬が止みません。ミャンマーでは穏健なはずの仏教徒がイスラム教徒のロヒンギャを差別し攻撃しています。オウム真理教や旧統一教会のようなカルト宗教が厳しく非難されながら、しぶとく生き残っています。これらは一部の宗教だけの問題なのか。それとも宗教全般が根源的に、あるいは本質的に、かかえている問題なのか。本講座ではこの課題を考察します。
【紹介動画】
https://commonsi.muc.meiji.jp/em/64c9f6804bdb4
音声のみ(より詳しく説明)→https://commonsi.muc.meiji.jp/em/64cb132c29671
※本動画は、担当講師が講座の魅力やねらいなどを数分でまとめたものです。お申込みの参考にしてください。
(ストリーミング動画です。通信費は視聴者負担となります。)
【特記事項】
お申込みの際は「ハイブリッド/対面」もしくは「ハイブリッド/オンライン」いずれかのページをご確認の上、お手続きをお願いいたします。
※こちらはキャンパス(対面型)で受講希望の方専用の申込ページです。
Zoomによるリアルタイム配信型で受講を希望される方はこちらからお申し込みください。
■申込締切日: 10月4日(水)
■受講に際し、必ず入会と受講のご案内をご確認ください。
■本講座は、ハイブリッド型の対面式講座です。受講料の割引対象外です。
【講義概要】
第1回 10月12日(木) 平和のための暴力行使~イスラム教の聖戦(ジハード)思想
宗教が想定してきた「平和」は現代日本人の常識とは大きく異なる。理由はほとんどの宗教は他宗教との共存を否定してきたからだ。その実例をイスラム教の聖戦思想から考察する。
第2回 10月19日(木) 正しい宗教のための暴力行使~キリスト教の十字軍・宗教戦争
どの宗教も自分たちだけが「正しい宗教」だと主張し、他宗教を差別し、ときに争う。その実例をキリスト教の歴史から考察する。
第3回 10月26日(木) 現代キリスト神学と絶対悪に対する抵抗としての暴力容認の理論
20世紀最高の神学者の一人ボンヘッファーは「汝殺すなかれ」を金科玉条としつつ、ヒトラー暗殺計画に関与した。なぜだったのか?考察する。
第4回 11月 2日(木) 暴力の全面否定から条件付き容認へと転換したインド仏教
仏教の開祖ゴータマ・ブッダは暴力を全面的に否定した。やがて仏教も「正しい教え」を守るためと称して、条件付きながら暴力の行使を容認するようになった。その転換の歴史を考察する。
第5回 11月 9日(木) 親鸞思想と近代日本の戦争~本願寺の戦争協力(暁烏敏)
親鸞の正統な後継者を自任する本願寺教団は近代日本の戦争に協力的だった。この対応は親鸞の思想と全く無縁だったのか、それとも何らかの関係があったのか?考察する。
第6回 11月16日(木) 日蓮思想と近代日本の戦争~田中智学・北一輝・石原莞爾
近代の日蓮宗は宗祖の日蓮が残した文言を根拠に国家主義者や戦争賛成者を生み出した。その思想的な経路を考察する。
第7回 11月30日(木) 近代禅宗の戦争正当化~釈宗演・杉本五郎
禅宗は近代日本の伝統宗教界で最も戦争に協力的だったという指摘がある。明治大正期における最も有名な僧侶だった釈宗演の活動、および15年戦争時に陸軍中佐だった杉本五郎が執筆し、当時最大のベストセラーとなった『大義』から考察する。
第8回 12月 7日(木) カルトの深層(1)オウム真理教
オウム真理教はカルトに終わらず、無関係な人々に対しテロまで実践した。裁判に深く関わった私自身の体験から、その深層を考察する。
第9回 12月14日(木) カルトの深層(2)旧統一教会
旧統一教会の教義は第三者から見れば荒唐無稽の極みでありながら、信者の多くは依然として棄教しない。それはなぜなのか。カルトに引きつけられる人々の心理と教団の巧みな勧誘法を考察する。
第10回 12月21日(木) 総括 宗教とは何か
宗教は救済を目的としながら、しかもおおむね善意にもとづいていながら、実際にはたびたび加害者となってきた。これまでの事例をふまえて、宗教の本質を考察する。
備考
【教材】
配付資料
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
配付資料
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 正木 晃 |
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肩書き | 宗教学者 |
プロフィール | 1953年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター客員助教授、中京女子大学助教授などを歴任。専門領域は宗教学。日本とチベットの仏教や修験道を中心に、修行における心身の変容、宗教図像学などを研究。また仏教の智恵を現代に再生し利用する各種の企画を立案し実践する。 |