講座詳細情報
申し込み締切日:2021-04-28 / 文学 / 学内講座コード:21120036
【リアルタイム】はじめての『風土記』 吾妻はや、『常陸国風土記』の神話世界
- 開催日
- 5月7日(金)、5月21日(金)、6月 4日(金)、6月18日(金)、7月 2日(金)、7月16日(金)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 13,200円
- 定員
- 60
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
本講座も、前期から『常陸国風土記』に突入しています。筑波の山神の歌垣神話には、関東平野で展開していた人びとの交流の世界が隠されていました。行方郡の夜刀神とマタチとの戦いの神話には、古代日本人による谷戸開発と神祭りの始原が描かれていました。大和から遠く離れた僻遠の地、吾妻(東)にも、逞しく生きた古代人の息遣いが感じられます。一方で、東国の制圧を目指してきたヤマトの王権の触手も、地元の村祭りや神祭りに伸びはじめており、『風土記』がただの牧歌的な民話集でないことがうかがわれます。
【特記事項】
『風土記』の継続講座で、常陸国風土記の終盤ですが、最初は『風土記』概説と常陸国風土記の概要もお話します。
※本講座はオンライン受講のみとなります。
※お申込み前に必ずオンライン講座ご受講にあたってをご確認ください。
※初めてZoomをご利用になる方は、Zoomご利用ガイドをご覧ください。
■申込締切日:4月28日(水)
■受講に際し、必ず入会と受講のご案内をご確認ください。
【講義概要】
第1回 5月 7日(金) 行方郡-東国の民と大和の支配勢力
常陸は、大和にとっては東国支配の前進基地。多くの西の文化が風土記の時代には根付いていた。人びとの移住もあったか。関東最大の内海・霞ケ浦に展開する東と西のせめぎ合いが活きいきと描かれる。
第2回 5月21日(金) 鹿島郡―鹿島大神の里
関東でもっともちからのある神が鹿島神と香取神。鹿島神の根拠地となる鹿島郡の成立は、日本の神社の始原が秘められていた。そしてその裏には古代史上最大の政治勢力が。
第3回 6月 4日(金) 鹿島郡―鹿島大神の誕生と祭り
鹿島大神の神格は海の神で、神は巨船を自由自在に操った。船はすなわち軍団であって、大和王権にとって東国支配に欠かせない存在である。しかしそもそも鹿島の神は大和の神なのか?他にも童子松原の悲恋説話など、洗練された説話も読み応えがある。
第4回 6月18日(金) 那珂郡―?時臥山の蛇神
那珂郡は常陸の中心にあたる。?時臥山には蛇神がおり、その誕生の神話は、有名な山城賀茂別雷神と同じ三輪山型神話である。さらに説話の分析から、古代の氏族と氏族神との関係を読み解くことができる。
第5回 7月 2日(金) 多珂郡・久慈郡―陸奥国へとつながる最奥の地
常陸国の北には、大和の王権にとってほとんど未知の国であった北の大地が広がる。そんな地の果てにも、王権は軍団と移住者を送り込んでいった。ヤマトタケルはここでも、東征のヒーローであった。
第6回 7月16日(金) 『常陸国風土記逸文』-逸文から見る常陸国のもうひとつの顔
『風土記』には逸文がある。『常陸国風土記』は完全な形で残っておらず、散逸していた文章が他の文献にかろうじて残されていた。そうした逸文を拾い上げていこう。
本講座も、前期から『常陸国風土記』に突入しています。筑波の山神の歌垣神話には、関東平野で展開していた人びとの交流の世界が隠されていました。行方郡の夜刀神とマタチとの戦いの神話には、古代日本人による谷戸開発と神祭りの始原が描かれていました。大和から遠く離れた僻遠の地、吾妻(東)にも、逞しく生きた古代人の息遣いが感じられます。一方で、東国の制圧を目指してきたヤマトの王権の触手も、地元の村祭りや神祭りに伸びはじめており、『風土記』がただの牧歌的な民話集でないことがうかがわれます。
【特記事項】
『風土記』の継続講座で、常陸国風土記の終盤ですが、最初は『風土記』概説と常陸国風土記の概要もお話します。
※本講座はオンライン受講のみとなります。
※お申込み前に必ずオンライン講座ご受講にあたってをご確認ください。
※初めてZoomをご利用になる方は、Zoomご利用ガイドをご覧ください。
■申込締切日:4月28日(水)
■受講に際し、必ず入会と受講のご案内をご確認ください。
【講義概要】
第1回 5月 7日(金) 行方郡-東国の民と大和の支配勢力
常陸は、大和にとっては東国支配の前進基地。多くの西の文化が風土記の時代には根付いていた。人びとの移住もあったか。関東最大の内海・霞ケ浦に展開する東と西のせめぎ合いが活きいきと描かれる。
第2回 5月21日(金) 鹿島郡―鹿島大神の里
関東でもっともちからのある神が鹿島神と香取神。鹿島神の根拠地となる鹿島郡の成立は、日本の神社の始原が秘められていた。そしてその裏には古代史上最大の政治勢力が。
第3回 6月 4日(金) 鹿島郡―鹿島大神の誕生と祭り
鹿島大神の神格は海の神で、神は巨船を自由自在に操った。船はすなわち軍団であって、大和王権にとって東国支配に欠かせない存在である。しかしそもそも鹿島の神は大和の神なのか?他にも童子松原の悲恋説話など、洗練された説話も読み応えがある。
第4回 6月18日(金) 那珂郡―?時臥山の蛇神
那珂郡は常陸の中心にあたる。?時臥山には蛇神がおり、その誕生の神話は、有名な山城賀茂別雷神と同じ三輪山型神話である。さらに説話の分析から、古代の氏族と氏族神との関係を読み解くことができる。
第5回 7月 2日(金) 多珂郡・久慈郡―陸奥国へとつながる最奥の地
常陸国の北には、大和の王権にとってほとんど未知の国であった北の大地が広がる。そんな地の果てにも、王権は軍団と移住者を送り込んでいった。ヤマトタケルはここでも、東征のヒーローであった。
第6回 7月16日(金) 『常陸国風土記逸文』-逸文から見る常陸国のもうひとつの顔
『風土記』には逸文がある。『常陸国風土記』は完全な形で残っておらず、散逸していた文章が他の文献にかろうじて残されていた。そうした逸文を拾い上げていこう。
備考
【教材】
配付資料
会員のページ「マイページメニュー」の「オンライン講座視聴・資料ダウンロード」にてダウンロードしていただきます。
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
配付資料
会員のページ「マイページメニュー」の「オンライン講座視聴・資料ダウンロード」にてダウンロードしていただきます。
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 水谷 類 |
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肩書き | 元明治大学文学部兼任講師 |
プロフィール | 日本宗教史・文化史、および民俗学専攻。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(史学)。著書:『廟墓ラントウと現世浄土の思想』、『墓前祭祀と聖所のトポロジー』(雄山閣、2009年)、『中世の神社と祭り』(岩田書院、2010年刊)、『墓制・墓標研究の再構築―歴史・考古・民俗学の現場から―』(岩田書院、2010年刊)、『村落・宮座研究の継承と展開』(岩田書院、2011刊)、『オビシャ文書の世界―関東の村の祭りと記録』(岩田書院、2018年)。一宮制、神社と祭り、民間芸能者、遊行の宗教者などを研究対象としながら、日本人の精神世界の形成について考えています。 |