講座詳細情報
申し込み締切日:2019-09-23 / 文学 / 学内講座コード:19220010
日本古代の王権と音楽? 『源氏物語』の楽器
- 開催日
- 10月 1日(火)、10月29日(火)、11月12日(火)、11月26日(火)、12月24日(火)、1月21日(火)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 12,650円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
古代の為政者が音楽をどのように統治に利用してきたかを、文学や歴史の資料からたどる講座です。
日本を含む古代東アジアでは、音楽は統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導くことができるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも琴(きん:七絃の琴)が、天意を反映する聖人君子の楽器として尊ばれました。
春期に『源氏物語』の琴(きん)を扱ったのに続き、今期は他の楽器についてもみていきます。中国起源の琴(きん)が皇室の楽器とされたのに対し、日本在来の絃楽器である和琴は藤原氏の楽器とされるなど、『源氏物語』独自の楽器観を、平安時代の史実や説話なども参考にしながら考察します。また第2回には、本場中国で学んだ正統な琴奏者である飛田立史氏をお迎えし、琴(きん)についての講義と演奏をしていただきます。
【講義概要】
第1回 10月 1日(火) 「明石」「松風」巻―明石御方と琴
源氏の子を宿し再会を約して琴を託された明石御方は、音楽の名手です。中務宮家の琴も伝えています。
第2回 10月29日(火) 古琴演奏会――現存最古の琴譜「碣石調幽蘭」他――
日本に伝わる現存最古の琴譜「碣石調幽蘭」(けっせきちょうゆうらん)ほか数曲を、解説をまじえながら演奏します。
第3回 11月12日(火) 「若菜下」巻、女楽―女三宮と琴
光源氏はこれまで誰にも伝授しなかった琴を正妻となった女三宮に教え、女楽を催します。
第4回 11月26日(火) 「若菜下」巻、光源氏の琴論―『源氏物語』の琴
光源氏の琴論では、中国の琴からはかなり変容した〈日本独自の琴〉が語られています。
第5回 12月24日(火) 『源氏物語』の和琴
和琴は日本在来の絃楽器です。『源氏物語』では、藤原氏の得意楽器として扱われています。
第6回 21日(火) 『源氏物語』の箏
現代の「お琴(十三弦)」につながる箏は、唐から伝わり、平安時代に最も一般的だった絃楽器です。
古代の為政者が音楽をどのように統治に利用してきたかを、文学や歴史の資料からたどる講座です。
日本を含む古代東アジアでは、音楽は統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導くことができるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも琴(きん:七絃の琴)が、天意を反映する聖人君子の楽器として尊ばれました。
春期に『源氏物語』の琴(きん)を扱ったのに続き、今期は他の楽器についてもみていきます。中国起源の琴(きん)が皇室の楽器とされたのに対し、日本在来の絃楽器である和琴は藤原氏の楽器とされるなど、『源氏物語』独自の楽器観を、平安時代の史実や説話なども参考にしながら考察します。また第2回には、本場中国で学んだ正統な琴奏者である飛田立史氏をお迎えし、琴(きん)についての講義と演奏をしていただきます。
【講義概要】
第1回 10月 1日(火) 「明石」「松風」巻―明石御方と琴
源氏の子を宿し再会を約して琴を託された明石御方は、音楽の名手です。中務宮家の琴も伝えています。
第2回 10月29日(火) 古琴演奏会――現存最古の琴譜「碣石調幽蘭」他――
日本に伝わる現存最古の琴譜「碣石調幽蘭」(けっせきちょうゆうらん)ほか数曲を、解説をまじえながら演奏します。
第3回 11月12日(火) 「若菜下」巻、女楽―女三宮と琴
光源氏はこれまで誰にも伝授しなかった琴を正妻となった女三宮に教え、女楽を催します。
第4回 11月26日(火) 「若菜下」巻、光源氏の琴論―『源氏物語』の琴
光源氏の琴論では、中国の琴からはかなり変容した〈日本独自の琴〉が語られています。
第5回 12月24日(火) 『源氏物語』の和琴
和琴は日本在来の絃楽器です。『源氏物語』では、藤原氏の得意楽器として扱われています。
第6回 21日(火) 『源氏物語』の箏
現代の「お琴(十三弦)」につながる箏は、唐から伝わり、平安時代に最も一般的だった絃楽器です。
備考
【教材】
配付資料
※日程、講座内容の変更、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
配付資料
※日程、講座内容の変更、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 西本 香子 |
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肩書き | 駒澤大学非常勤講師 |
プロフィール | 明治大学大学院博士課程卒業。文学博士。専門は『うつほ物語』『源氏物語』をはじめとする平安時代の物語文学。とくに、古代文学における音楽と王権との関係について、礼楽思想で尊ばれた琴(きん)の扱われ方を中心に考察している。著書に『古代日本の王権と音楽―古代祭祀の琴(こと)から源氏物語の琴(きん)へ―』(高志書院 2018年9月)がある。 |
名前 | 飛田 立史 |
---|---|
肩書き | 古琴家 |
プロフィール | 日本を代表する琴人のひとり。日本人として戦後中国で正式に入門し古琴を学んだ草分け。伝統的な古琴の精神および弾琴法を伝える「正統派」として知られる。1979年渡中。現北京語言大学修了。北京大学歴史系卒業。在学中より中国芸術研究院音楽研究所の王迪教授に古琴を師事、「国手」管平湖の琴統を学ぶ。86~88年中国政府奨学金を受け上海音楽学院音楽研究所に留学、林友仁教授に師事。各地に老琴家を訪ね弾琴を聴く。 |
名前 | 吉村 武彦 |
---|---|
肩書き | コーディネータ、明治大学名誉教授 |
プロフィール | 1945年朝鮮生まれ。京都・大阪育ち。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専攻は、日本古代史。主な著書に、『日本古代の社会と国家』(岩波書店)、『古代天皇の誕生』(角川選書)、『聖徳太子』(岩波新書)、『ヤマト王権』(岩波新書)、『女帝の古代日本』(岩波書店)、『蘇我氏の古代』(岩波新書)他多数。 |