講座詳細情報
申し込み締切日:2019-09-26 / 文学 / 学内講座コード:19220006
はじめての『風土記』 シリーズ4 『播磨国風土記』―内海に躍動する神話世界―
- 開催日
- 10月 4日(金)、10月18日(金)、11月15日(金)、11月29日(金)、12月13日(金)、12月20日(金)、1月10日(金)、1月24日(金)
- 講座回数
- 8回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 21,450円
- 定員
- 60
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
『播磨国風土記』の開放的で抒情性豊かな特徴は、そのまま瀬戸内海地域の古代人の性格をよく表している。大和王権と在来勢力との戦いや交流、さらには四国・九州・半島・大陸からやって来る人びとの話など、当時の播磨がいかに世界に開かれた地であったかをよく表している。一方、内陸部には、出雲の大己貴と同神である伊和大神が、北方からたびたび侵入し、海から上ってきた天日槍神と覇権を争うなど、他には見られない神話群もある。『風土記』は古代神話の宝庫と言えよう。進み具合によるが、後半から『常陸国風土記』に入る。有名な筑波山の歌垣、そして古代のカミ信仰と神社祭祀のはじまりを語る夜刀神の神話が登場。これは絶対に見逃せない。一回ごとの読み切りで、途中からの受講も十分可能です。
【特記事項】
※講義の進み具合によって、スケジュール通りに進まない場合があります。
【講義概要】
第1回 10月 4日(金) 宍粟郡―伊和大神の拠点
揖保川の上流部に伊和村があり、ここに伊和大神を祀る伊和神社がある。播磨国の内陸部の中心に位置し、かつ出雲や因幡・伯耆との結節点である。
第2回 10月18日(金) 神前郡―山野に進出する神と人びと
播磨国の中央北部にある神前郡。さまざまな神、王、渡来人たちが入り乱れて新しい国作りに臨んでいる。
第3回 11月15日(金) 託賀郡・賀毛郡・美袋郡―神と人が行き交う交流の地
国の東の山間部に位置し、加古川などの大河を擁するこの地には、他国からくる神々の説話が氾濫している。
第4回 11月29日(金) 『常陸国風土記』―大和王権と東国在来勢力の戦い―
東日本唯一の風土記『常陸国風土記』は、7~8世紀の東日本を書き記した唯一の地誌でもある。読み進むほどに味わい深く、またその豊かな説話の内容に目を奪われる。
第5回 12月13日(金) 新治郡・筑波郡―筑波の「歌垣」と新嘗の祭り―
訪れる祖神は富士山を呪詛し、筑波神を祝福した。その祝福は筑波山を取り巻く関東全域に豊かさをもたらす。新嘗の祭りの祖型を表す重要な神話はいったい何を意味するのか?
第6回 12月20日(金) 志田郡・茨城郡―常陸のはじまりと迫りくる王権―
東国最大の内海、霞ヶ浦を巡る大和王権と在来勢力との熾烈な戦い。その神話の背後に、出雲神話の影がほの見えるのは何故か?
第7回 10日(金) 行方郡―夜刀神の神話と古代のカミ祭祀
筑波山の歌垣と並んで『常陸国風土記』のなかでもっとも有名かつ重要な説話が夜刀神の話。日本古代のカミ祭祀、神社祭祀のエッセンスがここに語られている。
第8回 24日(金) 行方郡―東国在来の習俗と大和の文化
霞ヶ浦海に古くから居住してきた在来勢力は、侵略してきた大和の王権にとっては土蜘蛛でありサエキ(遮る者)である。しかしこうした在来住民の文化と新来の文化との出会いが古代の日本文化を育んできた。
『播磨国風土記』の開放的で抒情性豊かな特徴は、そのまま瀬戸内海地域の古代人の性格をよく表している。大和王権と在来勢力との戦いや交流、さらには四国・九州・半島・大陸からやって来る人びとの話など、当時の播磨がいかに世界に開かれた地であったかをよく表している。一方、内陸部には、出雲の大己貴と同神である伊和大神が、北方からたびたび侵入し、海から上ってきた天日槍神と覇権を争うなど、他には見られない神話群もある。『風土記』は古代神話の宝庫と言えよう。進み具合によるが、後半から『常陸国風土記』に入る。有名な筑波山の歌垣、そして古代のカミ信仰と神社祭祀のはじまりを語る夜刀神の神話が登場。これは絶対に見逃せない。一回ごとの読み切りで、途中からの受講も十分可能です。
【特記事項】
※講義の進み具合によって、スケジュール通りに進まない場合があります。
【講義概要】
第1回 10月 4日(金) 宍粟郡―伊和大神の拠点
揖保川の上流部に伊和村があり、ここに伊和大神を祀る伊和神社がある。播磨国の内陸部の中心に位置し、かつ出雲や因幡・伯耆との結節点である。
第2回 10月18日(金) 神前郡―山野に進出する神と人びと
播磨国の中央北部にある神前郡。さまざまな神、王、渡来人たちが入り乱れて新しい国作りに臨んでいる。
第3回 11月15日(金) 託賀郡・賀毛郡・美袋郡―神と人が行き交う交流の地
国の東の山間部に位置し、加古川などの大河を擁するこの地には、他国からくる神々の説話が氾濫している。
第4回 11月29日(金) 『常陸国風土記』―大和王権と東国在来勢力の戦い―
東日本唯一の風土記『常陸国風土記』は、7~8世紀の東日本を書き記した唯一の地誌でもある。読み進むほどに味わい深く、またその豊かな説話の内容に目を奪われる。
第5回 12月13日(金) 新治郡・筑波郡―筑波の「歌垣」と新嘗の祭り―
訪れる祖神は富士山を呪詛し、筑波神を祝福した。その祝福は筑波山を取り巻く関東全域に豊かさをもたらす。新嘗の祭りの祖型を表す重要な神話はいったい何を意味するのか?
第6回 12月20日(金) 志田郡・茨城郡―常陸のはじまりと迫りくる王権―
東国最大の内海、霞ヶ浦を巡る大和王権と在来勢力との熾烈な戦い。その神話の背後に、出雲神話の影がほの見えるのは何故か?
第7回 10日(金) 行方郡―夜刀神の神話と古代のカミ祭祀
筑波山の歌垣と並んで『常陸国風土記』のなかでもっとも有名かつ重要な説話が夜刀神の話。日本古代のカミ祭祀、神社祭祀のエッセンスがここに語られている。
第8回 24日(金) 行方郡―東国在来の習俗と大和の文化
霞ヶ浦海に古くから居住してきた在来勢力は、侵略してきた大和の王権にとっては土蜘蛛でありサエキ(遮る者)である。しかしこうした在来住民の文化と新来の文化との出会いが古代の日本文化を育んできた。
備考
【教材】
配付資料
※日程、講座内容の変更、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
配付資料
※日程、講座内容の変更、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 水谷 類 |
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肩書き | 元明治大学文学部兼任講師 |
プロフィール | 日本宗教史・文化史、および民俗学専攻。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(史学)。著書:『廟墓ラントウと現世浄土の思想』、『墓前祭祀と聖所のトポロジー』(雄山閣、2009年)、『中世の神社と祭り』(岩田書院、2010年刊)、『墓制・墓標研究の再構築―歴史・考古・民俗学の現場から―』(岩田書院、2010年刊)、『村落・宮座研究の継承と展開』(岩田書院、2011刊)。一宮制、神社と祭り、民間芸能者、遊行の宗教者などを研究対象としながら、日本人の精神世界の形成について考えています。 |