講座詳細情報
申し込み締切日:2018-04-16 / 文学 / 学内講座コード:18120023
日本古代の王権と音楽V 『うつほ物語』の世界(3)
- 開催日
- 4月24日(火)、 5月 8日(火)、 5月22日(火)、 6月12日(火)、 6月26日(火)、 7月10日(火)
- 講座回数
- 6回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 12,000円
- 定員
- 50
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
本講座では、古代の為政者が音楽をどのように統治に利用してきたかを、文学や歴史の資料から辿っていきます。
日本を含む古代東アジアでは、音楽は統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導けるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも琴(きん:七絃の琴)が、天意を反映する聖人君子の楽器として尊ばれました。
今期は前期に引き続き、琴(きん)の物語である『うつほ物語』を読み解いていきます。あまり知られていませんが、『源氏物語』に大きな影響を与えた作品です。平安時代の物語としては珍しい男性作で社会批判性が強く、皇太子位争いの政治劇を経て聖なる琴(きん)が皇室に伝わるまでを、様々な儀式や音楽場面を絡めつつ描き出しています。
講義中心ですが、DVDなどで平安時代の音楽についてもご紹介します。
【講義概要】
第1回 4月24日(火) 『うつほ物語の世界』(10) 吹上(上・下)巻(2) 吹上の宮
紀伊国で源涼が住まう吹上の宮は、四方四季の館です。熊野信仰の世界観の反映と考えられます。
第2回 5月 8日(火) 『うつほ物語の世界』(11) 吹上(上・下)巻(3) 神泉苑
神泉苑は皇室最大の離宮です。涼・仲忠による秘琴競演が催され、天人を降臨させます。
第3回 5月22日(火) 『うつほ物語の世界』(12)吹上(上・下)巻(4) 嵯峨院
熊野に御幸して新たな秘琴を手に入れるなど、嵯峨院はこの物語において一貫して、皇室の家長として重要な存在です。
第4回 6月12日(火) 『うつほ物語の世界』(13) 初秋巻(1) 相撲の節
平安時代の相撲は宮中の節会として盛大に催されました。その儀式と意義を解説します。
第5回 6月26日(火) 『うつほ物語の世界』(14) 初秋巻(2) 相撲の節と芸能
相撲の節会では相撲だけでなく、音楽の演奏をはじめ多くの芸能が催されます。
第6回 7月10日(火) 『うつほ物語の世界』(15) 初秋巻(3) 皇室と楽譜
初秋巻には朱雀帝による琴譜解説があります。皇室による楽譜の収集や編纂についてお話しします。
本講座では、古代の為政者が音楽をどのように統治に利用してきたかを、文学や歴史の資料から辿っていきます。
日本を含む古代東アジアでは、音楽は統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導けるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも琴(きん:七絃の琴)が、天意を反映する聖人君子の楽器として尊ばれました。
今期は前期に引き続き、琴(きん)の物語である『うつほ物語』を読み解いていきます。あまり知られていませんが、『源氏物語』に大きな影響を与えた作品です。平安時代の物語としては珍しい男性作で社会批判性が強く、皇太子位争いの政治劇を経て聖なる琴(きん)が皇室に伝わるまでを、様々な儀式や音楽場面を絡めつつ描き出しています。
講義中心ですが、DVDなどで平安時代の音楽についてもご紹介します。
【講義概要】
第1回 4月24日(火) 『うつほ物語の世界』(10) 吹上(上・下)巻(2) 吹上の宮
紀伊国で源涼が住まう吹上の宮は、四方四季の館です。熊野信仰の世界観の反映と考えられます。
第2回 5月 8日(火) 『うつほ物語の世界』(11) 吹上(上・下)巻(3) 神泉苑
神泉苑は皇室最大の離宮です。涼・仲忠による秘琴競演が催され、天人を降臨させます。
第3回 5月22日(火) 『うつほ物語の世界』(12)吹上(上・下)巻(4) 嵯峨院
熊野に御幸して新たな秘琴を手に入れるなど、嵯峨院はこの物語において一貫して、皇室の家長として重要な存在です。
第4回 6月12日(火) 『うつほ物語の世界』(13) 初秋巻(1) 相撲の節
平安時代の相撲は宮中の節会として盛大に催されました。その儀式と意義を解説します。
第5回 6月26日(火) 『うつほ物語の世界』(14) 初秋巻(2) 相撲の節と芸能
相撲の節会では相撲だけでなく、音楽の演奏をはじめ多くの芸能が催されます。
第6回 7月10日(火) 『うつほ物語の世界』(15) 初秋巻(3) 皇室と楽譜
初秋巻には朱雀帝による琴譜解説があります。皇室による楽譜の収集や編纂についてお話しします。
備考
【教材】
配付資料
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
配付資料
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 吉村 武彦 |
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肩書き | コーディネータ、明治大学名誉教授 |
プロフィール | 1945年朝鮮生まれ。京都・大阪育ち。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専攻は、日本古代史。主な著書に、『日本古代の社会と国家』(岩波書店)、『古代天皇の誕生』(角川選書)、『聖徳太子』(岩波新書)、『ヤマト王権』(岩波新書)、『女帝の古代日本』(岩波書店)、『蘇我氏の古代』(岩波新書)他多数。 |
名前 | 西本 香子 |
---|---|
肩書き | 駒澤大学非常勤講師 |
プロフィール | 明治大学大学院博士課程卒業。文学博士。専門は『うつほ物語』『源氏物語』をはじめとする平安時代の物語文学。とくに、古代文学における音楽と王権との関係について、礼楽思想で尊ばれた琴(きん)の扱われ方を中心に考察している。最近の論文に「源氏物語の音楽―光源氏の琴(きん)とその相承を中心に―」(原岡文子・河添房江編『源氏物語煌めくことばの世界』翰林書房 2014年4月)がある。 |