講座詳細情報
申し込み締切日:2013-05-06 / 文学 / 学内講座コード:13120019
世界の「聖地」を旅する 第五の旅
- 開催日
- 5月14日(火)、 5月28日(火)、 6月11日(火)、 6月25日(火)、 7月 9日(火)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 3,000円
- 受講料
- 11,000円
- 定員
- 40
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座趣旨】
聖地をめぐる「第五の旅」にみなさんをご案内します。この旅の講座で「聖地」と呼ばれるのは、従来信仰の対象とされてきた場所のことばかりでなく、人々の心のなかで特別の意味を付与され、純化された場所のこととお考えください。先史時代から現代にいたるまで、人々の心に定着して「聖性」を帯び、ついに「聖地」とみなされるようになったさまざまな場所が、世界には数多く存在しています。
現代のわれわれにとって真に聖なるものとはなにか。今回もそれを考えながらゆっくりと旅してまいりたいと思っています。旅、遍歴、聖地巡礼に関心をお持ちのすべての方々のご参加をお待ちしています。
【講義概要】
第1回 5月14日(火) 虹の彼方から(アイルランド西部)
今回の旅の最初に旅人がおもむくのは、アイルランド西部のゴールウェイとコネマラ地方です。おびただしい数の湖水が点在するこの地で、ケルトの伝統を色濃く残す歴史や風土そして人々との出会いの物語を、旅人は自らの視点と経験から興味深く語ってゆきます。
第2回 5月28日(火) ハイランド捜神記(スコットランド北部)
美しい湖水がいくつも重なるハイランド地方に、ロッホ・モアと呼ばれる小さな湖があります。旅人はそこである不思議なものを目撃しました。その経験をとおして、現代の「捜神記」とはなにかを考えます。
第3回 6月11日(火) ラヴェッロの丘の上で(イタリア南部)
アマルフィの海岸を見下ろす高地で旅人が出会ったのは、一人の初老の英国人でした。ある思いを胸に秘め、あるものを携えてやって来たというその人物との二日間の語らいをとおして、この旅の意味を旅人は改めて問い直さぬわけにはいきませんでした。
第4回 6月25日(火) イスタンブールの南(トルコ)
「教え込まれたさまざまのこと、飢え、寒さ、苦しみ、困憊と疲労のうちに働き、離れ離れに暮らすこと。だが殺戮だけは習わなかった。死にもまだ行き会わぬ」と獄中で歌った現代トルコの偉大な詩人に惹かれ、旅人はその詩が書かれた場所へおもむくのです。
第5回 7月 9日(火) 東北の空のなかへ(岩手県花巻)
漂泊の旅から日本の故郷遠野に戻った旅人は、帰途の道すがら宮澤賢治の故郷花巻に立ち寄ります。『銀河鉄道の夜』や『よだかの星』を読み返し、賢治の宇宙観と死生観そして聖なるものの意味をもういちど考えつつ、第五の旅を終わることにしましょう。
聖地をめぐる「第五の旅」にみなさんをご案内します。この旅の講座で「聖地」と呼ばれるのは、従来信仰の対象とされてきた場所のことばかりでなく、人々の心のなかで特別の意味を付与され、純化された場所のこととお考えください。先史時代から現代にいたるまで、人々の心に定着して「聖性」を帯び、ついに「聖地」とみなされるようになったさまざまな場所が、世界には数多く存在しています。
現代のわれわれにとって真に聖なるものとはなにか。今回もそれを考えながらゆっくりと旅してまいりたいと思っています。旅、遍歴、聖地巡礼に関心をお持ちのすべての方々のご参加をお待ちしています。
【講義概要】
第1回 5月14日(火) 虹の彼方から(アイルランド西部)
今回の旅の最初に旅人がおもむくのは、アイルランド西部のゴールウェイとコネマラ地方です。おびただしい数の湖水が点在するこの地で、ケルトの伝統を色濃く残す歴史や風土そして人々との出会いの物語を、旅人は自らの視点と経験から興味深く語ってゆきます。
第2回 5月28日(火) ハイランド捜神記(スコットランド北部)
美しい湖水がいくつも重なるハイランド地方に、ロッホ・モアと呼ばれる小さな湖があります。旅人はそこである不思議なものを目撃しました。その経験をとおして、現代の「捜神記」とはなにかを考えます。
第3回 6月11日(火) ラヴェッロの丘の上で(イタリア南部)
アマルフィの海岸を見下ろす高地で旅人が出会ったのは、一人の初老の英国人でした。ある思いを胸に秘め、あるものを携えてやって来たというその人物との二日間の語らいをとおして、この旅の意味を旅人は改めて問い直さぬわけにはいきませんでした。
第4回 6月25日(火) イスタンブールの南(トルコ)
「教え込まれたさまざまのこと、飢え、寒さ、苦しみ、困憊と疲労のうちに働き、離れ離れに暮らすこと。だが殺戮だけは習わなかった。死にもまだ行き会わぬ」と獄中で歌った現代トルコの偉大な詩人に惹かれ、旅人はその詩が書かれた場所へおもむくのです。
第5回 7月 9日(火) 東北の空のなかへ(岩手県花巻)
漂泊の旅から日本の故郷遠野に戻った旅人は、帰途の道すがら宮澤賢治の故郷花巻に立ち寄ります。『銀河鉄道の夜』や『よだかの星』を読み返し、賢治の宇宙観と死生観そして聖なるものの意味をもういちど考えつつ、第五の旅を終わることにしましょう。
備考
【教材】
立野正裕著『光の記憶を探して――続ヨーロッパ思索紀行』(仮題、3月刊行予定)
立野正裕著『光の記憶を探して――続ヨーロッパ思索紀行』(仮題、3月刊行予定)
講師陣
名前 | 立野 正裕 |
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肩書き | 明治大学文学部教授 |
プロフィール | 1947年生まれ。岩手県立遠野高校卒業後、明治大学文学部に入学。同大学院修士課程文学研究科を終了後、文学部教員として英米文学と西洋文化史を研究。反戦の思想に立ち、今日の芸術と文学の非暴力探求の可能性を研究している。また「道の精神史」の実践として主に西欧への旅を重ねる。 主要著書に『精神のたたかい――非暴力主義の思想と文学』『黄金の枝を求めて――ヨーロッパ思索の旅』『世界文学の扉をひらく』(全十巻、現在三巻まで刊行中)などがある(すべてスペース伽耶刊)。 近刊予定として『光の記憶を探して――続ヨーロッパ思索の旅』(仮題)と『日本文学の扉をひらく』(第一巻)がある。 |