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講座詳細情報

申し込み締切日:2022-06-08 / 文学

メロドラマのはるかなる故郷――徳冨蘆花『不如帰』から『愛染かつら』まで(研修センター杉並寮)

主催:共立女子大学・共立女子短期大学共立女子大学・共立女子短期大学  公開講座(オンライン)(東京都)]
問合せ先:共立アカデミー TEL:03-3512-9981
開催日
6月18日(土)
※新型コロナウイルス感染拡大状況によっては、動画配信型へ変更する場合がございます。
講座回数
1
時間
13:00~15:00
講座区分
1回もの 
入学金
 - 
受講料
 - 
定員
 - 
補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

日本のメロドラマの起源はどこにあるのでしょうか。答えは容易ではありません。
 ここではメロドラマの歴史を簡単にさかのぼるとともに、具体的な作品を取り上げながら考えてみます。最初に取りあげるのは、『金色夜叉』(1897~1902年)とならぶ明治期の大ベストセラー徳富蘆花の『不如帰(ほととぎす)』(1898~1999年)です。陸軍中将片岡毅の長女浪子は、良縁あって海軍中尉川島武雄と人も羨む結婚をしますが、結核という病に罹り離縁させられてしまいます。病と家の論理によって夫と引き裂かれる浪子の悲劇は、申し分のないメロドラマとなっており、繰り返し演劇化、映画化されてきました。
 では、これ以前にメロドラマ的作品は存在しなかったのでしょうか。私は明治の翻訳文学を研究しており、一見メロドラマと無縁な若松賤子訳の『小公子』(1890~1892年)を、最近の映画批評的な関心を踏まえて論じてみます。そこで語られるメロドラマの話型をもとに、最終的には「戦前期に
おける日本のメロドラマの映画の代表作」(河野真理江)とされる野村浩将監督『愛染かつら』(松竹映画、1938年)とのつながりを考えていきたいと思います。

備考

※詳細は共立女子大学・共立女子短期大学公開講座HPをご確認ください。講座内容及び開講日、開講形態は変更する場合があります。

講師陣

名前 高橋 修
肩書き 共立女子短期大学文科 教授
プロフィール 上智大大学院博士後期課程修了、博士(文学)。研究領域は主に明治期の日本近代文学。とくに翻訳文学をはじめ、文学をめぐる文化的事象が関心の中心にある。2015年には明治初期の冒険小説や探偵小説を論じた『明治の翻訳ディスクール』(ひつじ書房)で、やまなし文学賞(研究・評論部門)を受賞。最近はメロドラマ研究会に属し、若い世代の研究者たちとメロドラマ的想像力の可能性を考えている。2021年10月には日本近代文学会秋季大会で「若松賤子訳『小公子』――二つの物語」というメロドラマの来し方についての論を発表。今回はそれを踏まえての講演になる。
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