講座詳細情報
申し込み締切日:2023-11-08 / 日本史 / 学内講座コード:23B1601300
考古学が描きだすヤマタイ国時代の列島の姿Ⅶ【対面講座】 ー最新発掘情報による古代史像再考ー
- 開催日
- 11月11日(土)、11月18日(土)、11月25日(土)、12月 2日(土)、12月 9日(土)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 15:30~17:00
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 9,000円
- 定員
- 30
- その他
- 8200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
【講座内容】
日本列島の弥生時代の後期(紀元2~ 3 世紀頃)の様子を記した『魏志倭人伝』には、邪馬台国の女王・卑弥呼の存在、「倭国大乱」の記載、中国王朝との交渉や隣国・狗奴国との対立の様子などが記されている。続く4世紀には奈良盆地を中心に巨大な前方後円墳の築造が開始され、ほどなく列島各地に波及する。この間の歴史の動きは、国家形成という重要な事柄にかかわるもので、いわゆるヤマタイ国論争・ヤマト政権成立にかかる議論は多くのひとの関心を惹きつけている。しかし文字史料としての限界もあり、なかなか難しい問題である。近年、全国で大規模な遺跡調査が進展し、その成果は多大なものがある。遺跡発掘調査の成果は、新聞やテレビを賑やかす様な「発見」にとどまらず、たくわえられた膨大な発掘資料から解明されつつあることも数多い。
昨年に引き続き、本講座では文化財の調査・研究の最先端で活躍する新進気鋭の研究者により、最新の研究成果や分析法によって新たな列島史の可能性について平易な語り口で述べる。特に本年は、かつては「後進的」とか、ヤマト政権の権力の波及…という視点で語られることが多かった列島東部の古墳時代像に焦点をしぼり、地域間ネットワークや比較考古学の見地から、「列島東部の古墳の始まりと交流」の問題を取り上げる。そして列島史の多様性に光を当て、「常識的な日本史像」について再考を迫りたい。
【講座スケジュール】
第1回11月11日(土) 東北弥生文化の終焉と古墳文化【青山 博樹】
詳細:東北の弥生文化と古墳文化との間には大きな文化的な不連続がある。弥生時代後期、北方の強い影響を受けて成立する天王山式の文化が古墳文化に転換するまでの過程をたどり、この間の変動とその背景にせまる。
第2回11月18日(土) 卑弥呼の時代と上毛野における古墳時代の始まり【深澤 敦仁】
詳細:東日本屈指の有力古墳を300年間、連綿と築き続けた上毛野(群馬県地域)であるが、その繁栄は「古墳出現」によって幕開けたわけではない。それ以前の列島規模の社会変動と人びとの動きが古墳時代の始まりをもたらしたと考えられる。このことを、古墳以外の墳墓や土器等を中心に分析検討する。
第3回11月25日(土) 弥生の風、古墳の路-房総から見た邪馬台国時代とその前後-【小橋 健司】
詳細:列島各地の人と物資が行き交う弥生時代終末期。その前後に房総半島の社会では大きな変動が起きていた。発掘調査資料の整理・分析の進展により明らかになった動向について、東京湾東岸の様相に焦点を合わせ、気候変動の影響にも注目しながら背景を考えてみたい。
第4回12月 2日(土) 「狗奴国東海説」の光と影【早野 浩二】
詳細:ヤマタイ国に対抗したというクナ国の所在を東海地方に求める「狗奴国東海説」約30年前に提起され、現在も一定の支持を得ている。この学説を近年の調査成果や過去の資料の再検討から検証するとともに、説が生み出された経緯、現在に至る経過を振り返り、今日的な意義を考えてみたい。
第5回12月 9日(土) 列島東部の古墳時代の始まりと交流【西川 修一】
詳細:弥生時代~古墳時代には、各地の土器移動が活発化するが、かつては西方からの文化の伝播、または政治勢力の波及、ときには「東征」として語られてきた。現実の発掘調査資料の増大は、その真の姿の再考を迫っている。列島東部における古墳出現の要因について新視角から概説する。
日本列島の弥生時代の後期(紀元2~ 3 世紀頃)の様子を記した『魏志倭人伝』には、邪馬台国の女王・卑弥呼の存在、「倭国大乱」の記載、中国王朝との交渉や隣国・狗奴国との対立の様子などが記されている。続く4世紀には奈良盆地を中心に巨大な前方後円墳の築造が開始され、ほどなく列島各地に波及する。この間の歴史の動きは、国家形成という重要な事柄にかかわるもので、いわゆるヤマタイ国論争・ヤマト政権成立にかかる議論は多くのひとの関心を惹きつけている。しかし文字史料としての限界もあり、なかなか難しい問題である。近年、全国で大規模な遺跡調査が進展し、その成果は多大なものがある。遺跡発掘調査の成果は、新聞やテレビを賑やかす様な「発見」にとどまらず、たくわえられた膨大な発掘資料から解明されつつあることも数多い。
昨年に引き続き、本講座では文化財の調査・研究の最先端で活躍する新進気鋭の研究者により、最新の研究成果や分析法によって新たな列島史の可能性について平易な語り口で述べる。特に本年は、かつては「後進的」とか、ヤマト政権の権力の波及…という視点で語られることが多かった列島東部の古墳時代像に焦点をしぼり、地域間ネットワークや比較考古学の見地から、「列島東部の古墳の始まりと交流」の問題を取り上げる。そして列島史の多様性に光を当て、「常識的な日本史像」について再考を迫りたい。
【講座スケジュール】
第1回11月11日(土) 東北弥生文化の終焉と古墳文化【青山 博樹】
詳細:東北の弥生文化と古墳文化との間には大きな文化的な不連続がある。弥生時代後期、北方の強い影響を受けて成立する天王山式の文化が古墳文化に転換するまでの過程をたどり、この間の変動とその背景にせまる。
第2回11月18日(土) 卑弥呼の時代と上毛野における古墳時代の始まり【深澤 敦仁】
詳細:東日本屈指の有力古墳を300年間、連綿と築き続けた上毛野(群馬県地域)であるが、その繁栄は「古墳出現」によって幕開けたわけではない。それ以前の列島規模の社会変動と人びとの動きが古墳時代の始まりをもたらしたと考えられる。このことを、古墳以外の墳墓や土器等を中心に分析検討する。
第3回11月25日(土) 弥生の風、古墳の路-房総から見た邪馬台国時代とその前後-【小橋 健司】
詳細:列島各地の人と物資が行き交う弥生時代終末期。その前後に房総半島の社会では大きな変動が起きていた。発掘調査資料の整理・分析の進展により明らかになった動向について、東京湾東岸の様相に焦点を合わせ、気候変動の影響にも注目しながら背景を考えてみたい。
第4回12月 2日(土) 「狗奴国東海説」の光と影【早野 浩二】
詳細:ヤマタイ国に対抗したというクナ国の所在を東海地方に求める「狗奴国東海説」約30年前に提起され、現在も一定の支持を得ている。この学説を近年の調査成果や過去の資料の再検討から検証するとともに、説が生み出された経緯、現在に至る経過を振り返り、今日的な意義を考えてみたい。
第5回12月 9日(土) 列島東部の古墳時代の始まりと交流【西川 修一】
詳細:弥生時代~古墳時代には、各地の土器移動が活発化するが、かつては西方からの文化の伝播、または政治勢力の波及、ときには「東征」として語られてきた。現実の発掘調査資料の増大は、その真の姿の再考を迫っている。列島東部における古墳出現の要因について新視角から概説する。
備考
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
講師陣
名前 | 青山 博樹 |
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肩書き | 福島県文化振興財団 |
プロフィール | - |
名前 | 深澤 敦仁 |
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肩書き | 群馬県立歴史博物館 |
プロフィール | - |
名前 | 小橋 健司 |
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肩書き | 市原市埋蔵文化財調査センター |
プロフィール | - |
名前 | 早野 浩二 |
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肩書き | 愛知県埋蔵文化財センター |
プロフィール | - |
名前 | 西川 修一 |
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肩書き | 日本考古学協会員 |
プロフィール | - |