講座詳細情報
申し込み締切日:2018-10-05 / 日本史:世界史 / 学内講座コード:18B1611401
考古学が描きだすヤマタイ国時代の列島の姿 II 最新発掘情報による古代史像再考
- 開催日
- 10月 6日(土)、10月13日(土)、10月20日(土)、10月27日(土)、11月10日(土)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 15:30~17:00
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 8,000円
- 定員
- 50
- その他
- 7200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
【講座内容】
日本列島の弥生時代の後期(紀元2 ~ 3 世紀頃)の様子を記した『魏志倭人伝』には、邪馬台国の女王・卑弥呼の存在、「倭国大乱」の記載、中国王朝との交渉や隣国・狗奴国との対立の様子などが記されています。続く4世紀には奈良盆地を中心に巨大な前方後円墳の築造が開始され、ほどなく列島各地に波及するようになります。この間の歴史の動きは、国家形成という重要な事柄にかかわるもので、いわゆるヤマタイ国論争・ヤマト政権成立にかかる議論は多くのひとの興味関心を惹きつけています。しかし文字史料としての限界もあり、なかなか難しい問題が横たわっています。近年、全国で大規模な遺跡調査が進展し、その成果は膨大です。遺跡発掘調査の成果には、新聞やテレビを賑やかす様な「発見」にとどまらず、たくわえられた膨大な発掘資料から解明されつつあることもたくさんあります。昨年に引き続き、本講座では新進気鋭の研究者により、最新の研究成果や分析法によって新たな列島史を平易に解説し、多様な倭人像を描き出すことにより、これまで「常識的」に解釈されてきた歴史像にも再考を迫ってみたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回10月 6日(土) 列島東部の倭人たちの多様性 ― 東征史観を超えて【西川 修一】
詳細:各地の遺跡発掘情報からもたらされた新知見をもとに、最新の考古学事情について概説するとともに、文化財保護の実情とその未来像について展望します。ヤマト中心史観とは何か?」も視野にいれて考えます。
第2回10月13日(土) 2・3世紀、列島のもう一つの社会【赤塚 次郎】
詳細:邪馬台国・狗奴国時代、二・三世紀の日本列島には多様な地域社会が存在し、そこには個性的な部族社会が存在していました。それは皆さんの故郷でもあり、国津の神々の住まう場所でもあったのです。こうした地域社会を一つ一つ評価することから、従来の邪馬台国論を抜け出た、もう一つ・雑多で豊かな地域文化回廊を訪ねてみたいと思います。
第3回10月20日(土) 弥生人と神仙世界 ― 九州北部からみた東方世界【常松 幹雄】
詳細:弥生人の外交デビューは、『漢書地理志』の「楽浪海中倭人有り」の一節に記されています。紀元前1 世紀のことです。九州北部の弥生文化に神仙思想の影響はどのように見られるか、さらに九州北部と山陰、近畿、中部・関東が墓制や土器の形を違えながらも精神世界でつながっていたことを発掘資料をもとに読み解きます。
第4回10月27日(土) 近畿中枢部鉄器化の再検討 ― 近畿は鉄を大量にもっていたか【禰宜田佳男】
詳細:畿内地域は、弥生時代を通して先進的だったから前方後円墳が大和に出現したと考えられてきました。その基盤の一つが鉄器の保有でしたが、実際には鉄器の出土数が多い訳ではなく、鉄器化の意義も評価しない意見が出てきています。本講座では、畿内地域の鉄器化の実態とその意義を再検討し、その弥生社会の特質についても言及します。
第5回11月10日(土) 縄文は生きている ― 神話と考古学からみたもうひとつの日本の歴史【瀬川 拓郎】
詳細:日本列島に広がった弥生文化は、縄文文化を淘汰してしまったわけではありません。イレズミや抜歯など縄文の習俗が、北海道と沖縄のほか本土の海民のなかにも残存しました。さらにこの縄文伝統をとどめた周縁の人びとは、洞窟と結びついた他界観念や、山と海を往還する神の観念など共通する精神世界をみせていました。本講座では、この周縁の人びとの世界観が縄文文化に起源するものであり、それが出雲大社など古代祭祀のありかたにも大きな影を落としていたことをお話ししてみたいとおもいます。
日本列島の弥生時代の後期(紀元2 ~ 3 世紀頃)の様子を記した『魏志倭人伝』には、邪馬台国の女王・卑弥呼の存在、「倭国大乱」の記載、中国王朝との交渉や隣国・狗奴国との対立の様子などが記されています。続く4世紀には奈良盆地を中心に巨大な前方後円墳の築造が開始され、ほどなく列島各地に波及するようになります。この間の歴史の動きは、国家形成という重要な事柄にかかわるもので、いわゆるヤマタイ国論争・ヤマト政権成立にかかる議論は多くのひとの興味関心を惹きつけています。しかし文字史料としての限界もあり、なかなか難しい問題が横たわっています。近年、全国で大規模な遺跡調査が進展し、その成果は膨大です。遺跡発掘調査の成果には、新聞やテレビを賑やかす様な「発見」にとどまらず、たくわえられた膨大な発掘資料から解明されつつあることもたくさんあります。昨年に引き続き、本講座では新進気鋭の研究者により、最新の研究成果や分析法によって新たな列島史を平易に解説し、多様な倭人像を描き出すことにより、これまで「常識的」に解釈されてきた歴史像にも再考を迫ってみたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回10月 6日(土) 列島東部の倭人たちの多様性 ― 東征史観を超えて【西川 修一】
詳細:各地の遺跡発掘情報からもたらされた新知見をもとに、最新の考古学事情について概説するとともに、文化財保護の実情とその未来像について展望します。ヤマト中心史観とは何か?」も視野にいれて考えます。
第2回10月13日(土) 2・3世紀、列島のもう一つの社会【赤塚 次郎】
詳細:邪馬台国・狗奴国時代、二・三世紀の日本列島には多様な地域社会が存在し、そこには個性的な部族社会が存在していました。それは皆さんの故郷でもあり、国津の神々の住まう場所でもあったのです。こうした地域社会を一つ一つ評価することから、従来の邪馬台国論を抜け出た、もう一つ・雑多で豊かな地域文化回廊を訪ねてみたいと思います。
第3回10月20日(土) 弥生人と神仙世界 ― 九州北部からみた東方世界【常松 幹雄】
詳細:弥生人の外交デビューは、『漢書地理志』の「楽浪海中倭人有り」の一節に記されています。紀元前1 世紀のことです。九州北部の弥生文化に神仙思想の影響はどのように見られるか、さらに九州北部と山陰、近畿、中部・関東が墓制や土器の形を違えながらも精神世界でつながっていたことを発掘資料をもとに読み解きます。
第4回10月27日(土) 近畿中枢部鉄器化の再検討 ― 近畿は鉄を大量にもっていたか【禰宜田佳男】
詳細:畿内地域は、弥生時代を通して先進的だったから前方後円墳が大和に出現したと考えられてきました。その基盤の一つが鉄器の保有でしたが、実際には鉄器の出土数が多い訳ではなく、鉄器化の意義も評価しない意見が出てきています。本講座では、畿内地域の鉄器化の実態とその意義を再検討し、その弥生社会の特質についても言及します。
第5回11月10日(土) 縄文は生きている ― 神話と考古学からみたもうひとつの日本の歴史【瀬川 拓郎】
詳細:日本列島に広がった弥生文化は、縄文文化を淘汰してしまったわけではありません。イレズミや抜歯など縄文の習俗が、北海道と沖縄のほか本土の海民のなかにも残存しました。さらにこの縄文伝統をとどめた周縁の人びとは、洞窟と結びついた他界観念や、山と海を往還する神の観念など共通する精神世界をみせていました。本講座では、この周縁の人びとの世界観が縄文文化に起源するものであり、それが出雲大社など古代祭祀のありかたにも大きな影を落としていたことをお話ししてみたいとおもいます。
講師陣
名前 | 西川 修一 |
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肩書き | 日本考古学協会員 |
プロフィール | - |
名前 | 赤塚 次郎 |
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肩書き | NPO 法人 古代邇波の里・文化遺産ネットワーク 理事長、名古屋経済大学犬山学研究センター 客員教授 |
プロフィール | - |
名前 | 常松 幹雄 |
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肩書き | 福岡市経済観光文化局 埋蔵文化財課 |
プロフィール | - |
名前 | 禰宜田 佳男 |
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肩書き | 文化庁記念物課 主任調査官 |
プロフィール | - |
名前 | 瀬川 拓郎 |
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肩書き | 札幌大学 教授 |
プロフィール | - |