講座詳細情報
申し込み締切日:2017-05-09 / 経済:政治:心理 / 学内講座コード:17A1611001
噴火口の上の中国 動くか巨大マグマ(政治・経済・外交)
- 開催日
- 5月23日(火)、 5月30日(火)、 6月 6日(火)
- 講座回数
- 3回
- 時間
- 15:00~16:30
- 講座区分
- 数回もの
- 入学金
- -
- 受講料
- 5,000円
- 定員
- 50
- その他
- 4500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
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講座詳細
【講座内容】
中国の歴史はいつの時代も波乱に満ちているが、今年、2017 年も大きな曲がり角の1 年として歴史に残ることになりそうである。
1 つには5 年に1 度開かれる中国共産党の第19 回大会の開催年であること。この大会では通例に従えば次回第20 回大会で現総書記の習近平からその地位を引き継ぐ候補者が決まるはずなのだが、習近平は5 年後もさらに権力を握り続ける構えを見せているところから、秋に開かれる党大会に向かって水面下では激しくかつ複雑な動きが続いている。その成り行き次第では、現国家体制が大きく揺らぐことも予想される。
2 つには習近平が「新常態」と名付けたポスト高度成長時代の経済が安定するかどうかが今年にかかっていること。第13 期5 か年計画が昨年から始まったが、一方では過去に肥大した製鉄、鉱業、セメントなどの過剰生産設備の整理縮小と人員のリストラ、債務の清算を進めながら、一方では公共投資、減税などで景気を支えるという場当たり的な経済運営を余儀なくされている。2020年には1 人あたりGDPを2010 年の2 倍にするという習近平の公約の成否は今年次第と言ってよい。
3 つにはまだ不確定要素が大きいが、米国のトランプ新大統領の中国に対抗的な政策がどこまで現実化するかである。とくに中国が米国人の雇用を奪っているとして、高関税をかけるなどによって中国からの輸入を減らすという政策が現実になれば、中国経済の基本的な構造にも影響する。また「1 つの中国の原則に縛られない」というトランプ発言は中国にとって容認できないものだけに、外交面でどんな波乱が生じるか、予断を許さない。
これらの問題点を今年前半が終わった時点で検証し、秋以降の動きを見る参考としたい。
【講座スケジュール】
第1回 5月23日(火)
詳細:秋の共産党大会の見どころはポスト習近平について、党内合意ができるか否かである。昨秋の共産党中央委員会では習近平を「核心」と位置づけたことが内外で注目されたが、それいかなる意味を持つかを合わせて、党大会への動きを整理する。
第2回 5月30日(火)
詳細:徐々に低くなる経済成長率、進むリストラ、積みあがる国・民間の債務……中国経済の難問にさらに、米国の対中国輸入制限策が加わるかどうか、世界が注目している。経済の現況を総括する。
第3回 6月 6日(火)
詳細:トランプ大統領の登場は中国をめぐる世界をどう変えたか。変えつつあるか、を見る。とくにトランプの「一国主義」は「輸出立国」の中国にどう影響するか。南シナ海での緊張、米ロ関係の好転、米台関係の緊密化など、多面的な波紋の行方を探る。
中国の歴史はいつの時代も波乱に満ちているが、今年、2017 年も大きな曲がり角の1 年として歴史に残ることになりそうである。
1 つには5 年に1 度開かれる中国共産党の第19 回大会の開催年であること。この大会では通例に従えば次回第20 回大会で現総書記の習近平からその地位を引き継ぐ候補者が決まるはずなのだが、習近平は5 年後もさらに権力を握り続ける構えを見せているところから、秋に開かれる党大会に向かって水面下では激しくかつ複雑な動きが続いている。その成り行き次第では、現国家体制が大きく揺らぐことも予想される。
2 つには習近平が「新常態」と名付けたポスト高度成長時代の経済が安定するかどうかが今年にかかっていること。第13 期5 か年計画が昨年から始まったが、一方では過去に肥大した製鉄、鉱業、セメントなどの過剰生産設備の整理縮小と人員のリストラ、債務の清算を進めながら、一方では公共投資、減税などで景気を支えるという場当たり的な経済運営を余儀なくされている。2020年には1 人あたりGDPを2010 年の2 倍にするという習近平の公約の成否は今年次第と言ってよい。
3 つにはまだ不確定要素が大きいが、米国のトランプ新大統領の中国に対抗的な政策がどこまで現実化するかである。とくに中国が米国人の雇用を奪っているとして、高関税をかけるなどによって中国からの輸入を減らすという政策が現実になれば、中国経済の基本的な構造にも影響する。また「1 つの中国の原則に縛られない」というトランプ発言は中国にとって容認できないものだけに、外交面でどんな波乱が生じるか、予断を許さない。
これらの問題点を今年前半が終わった時点で検証し、秋以降の動きを見る参考としたい。
【講座スケジュール】
第1回 5月23日(火)
詳細:秋の共産党大会の見どころはポスト習近平について、党内合意ができるか否かである。昨秋の共産党中央委員会では習近平を「核心」と位置づけたことが内外で注目されたが、それいかなる意味を持つかを合わせて、党大会への動きを整理する。
第2回 5月30日(火)
詳細:徐々に低くなる経済成長率、進むリストラ、積みあがる国・民間の債務……中国経済の難問にさらに、米国の対中国輸入制限策が加わるかどうか、世界が注目している。経済の現況を総括する。
第3回 6月 6日(火)
詳細:トランプ大統領の登場は中国をめぐる世界をどう変えたか。変えつつあるか、を見る。とくにトランプの「一国主義」は「輸出立国」の中国にどう影響するか。南シナ海での緊張、米ロ関係の好転、米台関係の緊密化など、多面的な波紋の行方を探る。
講師陣
名前 | 田畑 光永 |
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肩書き | 元神奈川大学教授 、ジャーナリスト |
プロフィール | 1960 年東京外国語大学中国語科卒業、同年TBS に入社。中国北京・香港支局長、TBS テレビキャスターなど歴任。1996 年から2006 年まで神奈川大学教授。専門は現代中国論、マスコミ論。主要著書に『勝った中国・負けた日本―記事が映す断絶八年の転変―(一九四五年~一九五二年)』(御茶の水書房)、『中国を知る』『?小平の遺産』(以上、岩波書店)、『中国のしくみ』(ナツメ社)など。 |