講座詳細情報
申し込み締切日:2014-07-09 / 自然科学・環境 / 学内講座コード:14A1613401
宇宙の構造を探し求めて 宇宙論の現在から未来を覗く
- 開催日
- 7月10日(木)、 7月17日(木)、 7月24日(木)、 7月31日(木)、 8月 7日(木)、 8月21日(木)、 8月28日(木)、 9月 4日(木)
- 講座回数
- 8回
- 時間
- 13:00~14:30
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 12,500円
- 定員
- 50
- その他
- 11200(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
【講座内容】
現在、宇宙は加速しながら膨張しつつある。宇宙の創造から以後の進化について研究する宇宙論(Cosmology)の現状にふれつつ、素粒子物理学との関わりについて考えてみたい。
【講座スケジュール】
第1回 7月10日(木) 現代の宇宙論(Cosmology)はいつ生まれたか――“インフレーション”宇宙像とは
詳細:ガモフは1948年に、宇宙には創造(Creation)の歴史があったとするいわゆる“ビッグバン(Big Bang)”宇宙論を唱えた。宇宙における物質の創成が、インフレーション(Inflation)過程にあるとするアイデアが、1981年に3人の研究者により、独立に提出された。
第2回 7月17日(木) 古代ギリシャ人たちが見た宇宙
詳細:平坦な地球に対し、かぶさるように広がる天空、そこに太陽や惑星たちの運行する姿を眺めた古代ギリシャに生きた人びとが描いた宇宙像にふれながら、彼らが見た自然の姿を見直す。
第3回 7月24日(木) 地心説から太陽中心説へ
詳細:古代ギリシャ人が描いた宇宙は、地球がその中心に位置していたプトレマイオス(Ptolemy)による地心説に立った宇宙像は、1543年にコペルニクス(Copernicus)により、地動説、または太陽中心説へと変革された。
第4回 7月31日(木) 力学的宇宙像の創造――ニュートンからラプラス、そしてアインシュタインへ
詳細:ケプラー(Kepler)がみつけた惑星たちの公転運動は、ニュートン(Newton)による万有引力(重力)理論により解明された。重力的宇宙論の誕生であった。ラプラス(Laplace)は、これを敷衍し、宇宙の構造を完全に解き明かしたと想定した。重力の源が、時空の歪みにあることを、アインシュタイン(Einstein)が明らかにした。
第5回 8月 7日(木) “膨張する”宇宙の発見――ハッブル(Hubble)がみた宇宙
詳細:1920年代の終り頃、ウィルソン山天文台にあって、星雲(nebula)などから到来する光を観測していたハッブルは、奇妙な事実に気がついた。遠方にある星雲の多くは、天の川銀河と同様の存在であり、それらはこの銀河からの距離にほぼ比例して遠去かっていることを発見した。
第6回 8月21日(木) ビッグバン宇宙論とは――ガモフの創造したアイデア
詳細:ハッブルが発見した“膨張する”宇宙は、時間をさかのぼれば収縮して行くことを示唆していた。ガモフは、宇宙には創造の時があり、現在の宇宙の背景温度がどれほどか、ビッグバン宇宙論に立って推定した。当時は、ホイル(Hoyle)ほかによる定常宇宙論の方が、優位に立っていた。
第7回 8月28日(木) 宇宙背景放射の発見と研究――この放射が語る宇宙の姿
詳細:アメリカ、ベル電話会社の二人の技師、ペンジーアス(Penzias)とウィルソン(Wilson)は、衛星通信に関わる仕事中に、天空から到来する奇妙な背景放射を発見した(1965年)。その等価温度はセ氏-270度(3K)で、ガモフの予言を立証するものであった。この背景放射はビッグバン宇宙論を支持していた。
第8回 9月 4日(木) インフレーション宇宙像の形成へ
詳細:宇宙の背景放射の微細構造は宇宙背景放射にみられる天空上の“揺らぎ”は小さく、宇宙の膨張は、ほぼ一様均一に起こったことを示唆していた。現在、観測されている宇宙は加速しながら膨張しつつある。そのエネルギーはどこから来るのか、物質はいかに創造されたか、そして宇宙の未来の運命は?
現在、宇宙は加速しながら膨張しつつある。宇宙の創造から以後の進化について研究する宇宙論(Cosmology)の現状にふれつつ、素粒子物理学との関わりについて考えてみたい。
【講座スケジュール】
第1回 7月10日(木) 現代の宇宙論(Cosmology)はいつ生まれたか――“インフレーション”宇宙像とは
詳細:ガモフは1948年に、宇宙には創造(Creation)の歴史があったとするいわゆる“ビッグバン(Big Bang)”宇宙論を唱えた。宇宙における物質の創成が、インフレーション(Inflation)過程にあるとするアイデアが、1981年に3人の研究者により、独立に提出された。
第2回 7月17日(木) 古代ギリシャ人たちが見た宇宙
詳細:平坦な地球に対し、かぶさるように広がる天空、そこに太陽や惑星たちの運行する姿を眺めた古代ギリシャに生きた人びとが描いた宇宙像にふれながら、彼らが見た自然の姿を見直す。
第3回 7月24日(木) 地心説から太陽中心説へ
詳細:古代ギリシャ人が描いた宇宙は、地球がその中心に位置していたプトレマイオス(Ptolemy)による地心説に立った宇宙像は、1543年にコペルニクス(Copernicus)により、地動説、または太陽中心説へと変革された。
第4回 7月31日(木) 力学的宇宙像の創造――ニュートンからラプラス、そしてアインシュタインへ
詳細:ケプラー(Kepler)がみつけた惑星たちの公転運動は、ニュートン(Newton)による万有引力(重力)理論により解明された。重力的宇宙論の誕生であった。ラプラス(Laplace)は、これを敷衍し、宇宙の構造を完全に解き明かしたと想定した。重力の源が、時空の歪みにあることを、アインシュタイン(Einstein)が明らかにした。
第5回 8月 7日(木) “膨張する”宇宙の発見――ハッブル(Hubble)がみた宇宙
詳細:1920年代の終り頃、ウィルソン山天文台にあって、星雲(nebula)などから到来する光を観測していたハッブルは、奇妙な事実に気がついた。遠方にある星雲の多くは、天の川銀河と同様の存在であり、それらはこの銀河からの距離にほぼ比例して遠去かっていることを発見した。
第6回 8月21日(木) ビッグバン宇宙論とは――ガモフの創造したアイデア
詳細:ハッブルが発見した“膨張する”宇宙は、時間をさかのぼれば収縮して行くことを示唆していた。ガモフは、宇宙には創造の時があり、現在の宇宙の背景温度がどれほどか、ビッグバン宇宙論に立って推定した。当時は、ホイル(Hoyle)ほかによる定常宇宙論の方が、優位に立っていた。
第7回 8月28日(木) 宇宙背景放射の発見と研究――この放射が語る宇宙の姿
詳細:アメリカ、ベル電話会社の二人の技師、ペンジーアス(Penzias)とウィルソン(Wilson)は、衛星通信に関わる仕事中に、天空から到来する奇妙な背景放射を発見した(1965年)。その等価温度はセ氏-270度(3K)で、ガモフの予言を立証するものであった。この背景放射はビッグバン宇宙論を支持していた。
第8回 9月 4日(木) インフレーション宇宙像の形成へ
詳細:宇宙の背景放射の微細構造は宇宙背景放射にみられる天空上の“揺らぎ”は小さく、宇宙の膨張は、ほぼ一様均一に起こったことを示唆していた。現在、観測されている宇宙は加速しながら膨張しつつある。そのエネルギーはどこから来るのか、物質はいかに創造されたか、そして宇宙の未来の運命は?
講師陣
名前 | 桜井 邦朋 |
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肩書き | 神奈川大学名誉教授、早稲田大学理工学術院総合研究所客員顧問研究員 |
プロフィール | 1956 年京都大学理学部卒業。理学博士。1968 年NASA ゴダード宇宙飛行センター上級研究員。神奈川大学では工学部長、学長を歴任、2004 年より現職。専門分野は高エネルギー宇宙物理学、太陽物理学、宇宙空間物理学。主要著書に『生命はどこからきたか――宇宙物理学からの視点』(御茶の水書房)、『天才たちの宇宙像』『夏が来なかった時代』(以上、吉川弘文館)、『宇宙物理学』(共立出版)、『日本語は本当に「非論理的」か』(祥伝社)、『新版 天文学史』( ちくま学芸文庫、筑摩書房)、『ニュートリノ論争はいかにして解決したか』(講談社)、『移り気な太陽――太陽活動と地球環境との関わり』(恒星社厚生閣)など。 |