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講座詳細情報

申し込み締切日:2013-09-19 / 日本史 / 学内講座コード:13B1610101

右大臣藤原実資(さねすけ)の王朝時代
藤原道長の栄華を『小右記(しょうゆうき)』に見る

主催:神奈川大学神奈川大学 KUポートスクエア (みなとみらいキャンパス)(神奈川県)]
問合せ先:生涯学習エクステンション講座 TEL:045-682-5553
開催日
10月 3日(木)、10月10日(木)、10月17日(木)
講座回数
3回
時間
15:00~16:30
講座区分
数回もの 
入学金
 - 
受講料
5,000円
定員
30
その他
4500(※料金は、神奈川大学生・卒業生等および横浜市交流協議会加盟大学在学生に適用される料金です)
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

【講座内容】
「この世をば/わが世とぞ思ふ/望月(もちづき)の/欠けたることも/なしと思へば」
これは、言わずと知れた、あの藤原道長の和歌です。そうです、三人の娘たちを三代の天皇たちの后に立て、天皇と皇太子とを孫に持ち、長男を摂政に就任させた道長は、その栄光に満ちた身の上を、「この世をば…」と詠んだのでした。
では、みなさん、この「この世をば…」の歌について、どのような文献に記されて、また、誰によって書き留められて、現代にまで伝わったのか、そういった事情もご存じでしょうか。実は、この一首を後世に伝えたのは、道長自身でなければ、道長の取り巻きたちでもなく、むしろ終生にわたって道長の政敵であり続けた藤原実資(さねすけ)という人物でした。
最後には右大臣にまで出世した藤原実資は、道長の祖父の兄の孫であり(したがって、道長の又従兄弟の一人であり)、自身こそを藤原摂関家の主流と見なしていた貴公子でしたが、道長が「この世をば…」の歌を披露した宴席に居合わせ、この歌を自己の日記に書き留めて後世に伝えたのは、その実資だったのです。もし彼の日記がなかったならば、道長が自身の栄華を誇って「この世をば…」と詠んだという興味深い事実は、永久に歴史の闇に埋もれてしまっていたはずでした。
藤原実資の日記は、現在、『小右記(しょうゆうき)』の名称で知られています。それは、実資が二十歳の頃から八十歳を過ぎるまで六十年以上もの長きにわたって書き続けた大部の日記ですから、その中はというと、王朝時代についての、特に藤原道長の時代についての、生々しい証言に満ち満ちています。『小右記』は、右大臣藤原実資の生涯の記録であるとともに、藤原道長政権の詳細な実録でもあるのです。
そこで、この講座では、その『小右記』を紐解くことによって、御堂関白藤原道長の栄光の人生について、その知られざる真実の一面を見ていきたいと思います。

【講座スケジュール】
第1回 10月 3日(木)  「望月(もちづき)の歌」が詠まれたとき
 「望月の歌」の唯一の記録/その様子は「帝王の如し」/その振る舞いは「帝王に異ならず」

第2回 10月10日(木)  衆人環視(しゅうじんかんし)の中で叱責(しっせき)される関白藤原頼通
 隠居の父親に怠慢(たいまん)を叱責される関白/朝廷を支配する「大殿の気色」/道長の後継者は「自由し難し」

第3回 10月17日(木)  法成寺造営のために破壊される平安京
 略奪される羅城門の礎石/道長一門の貴公子たちの横暴/解体される民家/強制労働に駆り出される人々

講師陣

名前 繁田 信一
肩書き 神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師(日本史/民俗学)
プロフィール 1968年東京都生まれ。1991年東北大学卒業。1993年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記 藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。
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