大学公開講座のセカンドアカデミー

美術館などで、日本美術を取り上げる機会が増えてきました。しかし、日本美術に対して「特定のモチーフを決まりきった様式で表す、きれいなだけのものといった誤解」が根強いのではないでしょうか。型をもって形式化を打ち破り、それまで誰も見たことのない革新的な表現を試みてきた、それこそが日本美術の伝統です。同時にいつの時代にも変わらない「日本的なるもの」があり、それが「日本の美の真髄」と言えるかもしれません。絵画、彫刻、工芸を中心に日本美術史を追い、画像を用いて見どころを紹介していきます。

【プログラム】
１　古代　国風文化の成立
法隆寺　高松塚　正倉院　唐招提寺　平安仏像　平等院　平安仏画　蒔絵など

２　中世　絵巻物と鎌倉仏教美術
絵巻物　平治物語絵巻　鎌倉仏画　禅宗寺院　運慶・快慶など

３　室町時代　和様山水画の確立
宋文化　水墨画　足利将軍家　鎮像　明兆　祥啓　小栗宗旦　雪舟　雪村など

４　安土桃山時代　狩野派の誕生
城郭建築　狩野元信　狩野永徳　長谷川等伯　海北友松　狩野山楽　松花堂昭乗など

５　近世　琳派と円山派
岩佐又兵衛　尾形光琳　円山応挙　長沢蘆雪　伊藤若冲　葛飾北斎　柴田是真など

６　近代　西洋文化と日本画の成立
菊池容斎　川鍋暁斎　狩野芳崖　横山大観　高橋由一　浅井忠　高村光雲など

名前	依田徹
肩書き	美術史家
プロフィール	大東文化大学兼任研究員、東京芸術大学大学院博士後期課程修了　美術博士