大学公開講座のセカンドアカデミー

　桂離宮を絶賛し、日本の伝統美を世界に知らしめたブルーノ・タウトは、1920年代からドイツで、モダニズムの旗手としてすでに地位を得た建築家でした。「すべての建築に色彩を」との色彩宣言のもと、過酷な環境で働く労働者が、活力を得られるような集合住宅を建てました。そのタウトがなぜ来日し、白木の日本建築に魅了され、工芸指導や執筆に従事し、わずか増築1件だけを残して3年後にトルコへ渡ることになったのか。数奇な運命に翻弄された生涯と、3カ国にわたる仕事、日本ではあまり知られていない建築作品を紹介します。現存するほぼすべての作品を撮影した研究者の、画像を用いた解りやすい解説です。

【プログラム】
第1回　ブルーノ・タウトの経歴と作品
第2回　1920年代のベルリンのモダニズム
第3回　タウトの来日と日本美の再発見
第4回　タウトと二人の伴侶
第5回　タウトと自由学園／トルコでの生活

【教材】
『ブルーノ・タウト－日本美を再発見した建築家』　田中辰明著　中公新書　760円(＋税)
※書店で購入できます。各自でご用意ください。

名前	田中　辰明
肩書き	お茶の水女子大学名誉教授
プロフィール	工学博士　ブルーノ・タウト研究者 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程　修了 お茶の水女子大学名誉教授