講座詳細情報
申し込み締切日:2017-10-27 / その他教養:心理:世界史 / 学内講座コード:17205
中欧への誘い
- 開催日
- 10/28,11/11,25,12/2,9,16(土)
- 講座回数
- 全6回
- 時間
- 11:10~12:40
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- -
- 受講料
- 6,000円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
中欧とは、文字通りヨーロッパの中部地域(セントラル・ヨーロッパ)を意味します。現在の国名で言いますと、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの4カ国がこの地域に含まれます。この4国は近代において、ハプスブルク帝国の支配のもとに置かれた共通体験をもっています。ハプスブルク帝国の統治は、現在のスロヴェニアやクロアチアのアドリア海沿岸地方にも及んでいたので、この講座では、中欧という地域を広くとらえ、アドリア海も視野に入れて紹介します。本学に設置されている中欧研究所の6人の教員が、中欧という多様な地域の歴史、社会、文化を写真や図版を使いながら講義します。中欧という魅力的な地域へ皆さんを誘う講座となれば幸いです。※講義は全回日本語で行います。
「中欧とアドリア海」柴 宜弘(10月28日)
この講座の導入の回ですので、中欧という地域全般について、その地理的な位置や歴史的な背景を説明します。そのうえで、私たちだけでなく、中欧に住む人びとにとっても夏のリゾート地として人気のあるクロアチアやスロヴェニアのアドリア海沿岸の諸都市について紹介します。中欧とアドリア海の関係についても考えてみます。
「中欧の食文化――ご馳走を追いかけて歴史と地理を知る」アンドリュー・ホルバート(11月11日)
ハンガリー料理、チェコ料理、ルーマニア料理。日本で食べる中欧のご馳走は国別にきれいに分かれています。ですが、隣り合わせの小国の人々がみんなまったく違うものを食べているわけではありません。料理名が違っていても、それぞれの一品の由来をたどってみると、おいしいものには国境がないことがわかります。例えば、当時のルーマニア地方に駐屯していた古代ローマの兵士たちが食べた素朴な食事は、今になってハンガリー、チェコ、ルーマニアの家庭の食卓にデザートとして出されるようになっています。
「川をめぐる暮らしと歴史」飯尾 唯紀(11月25日)
中欧の国ハンガリーには、ドナウ川とティサ川というふたつの川が流れています。ドイツの「黒い森」に発する国際河川と、ウクライナのカルパチア山脈から流れるティサ川は、それぞれに特徴ある景観を作りながら、やがて合流して黒海にそそいでいます。この講座では、ふたつの川の流れを眺めながら、「漁夫のスープ」で知られる川魚料理の歴史や、川の周りの養蜂や果樹栽培など、川とともに暮らす人々の生活の歴史を辿ります。
「スロヴェニアのカルスト地方」ボシュティアン・ベルタラニチュ(12月2日)
風光明媚なスロヴェニアのなかで、もっとも個性あふれる地方がカルスト(石灰岩の台地)地方でしょう。この地方は石灰岩でできているので地形的に興味深いだけでなく、スロヴェニアとイタリアを結ぶ特別な文化的地域でもあります。この講座では、カルスト地方の歴史、食文化、ワインなどを紹介します。
「ハンガリー映画史への誘い」キラーイ・アッティラ(12月9日)
映画は20世紀初頭からハンガリーの人びとを魅了してきました。第二次大戦以前もそれ以後も、監督たちが制作した傑作は、その時点のハンガリー社会の鏡でもありました。この講座はハンガリー映画史を紹介するだけでなく、ハンガリーの20世紀の社会史・政治史・芸術史などへの誘いでもあります。主要な監督の作品を紹介しながら、ハンガリーの豊かな映画の世界を案内します。
「日本人とショパン」柴 理子(12月16日)
コンサートはもちろん、テレビドラマのBGMやCMから電話の着信音まで、ショパンの曲を耳にしない日はありません。ポーランドという国の代名詞とも言うべきショパンですが、日本でも最も親しまれている作曲家と言ってよいでしょう。明治時代にクラシック音楽の本格的な紹介が始まると、ショパンは瞬く間に日本人の心をとらえました。以来、日本人がどのようにショパンの音楽を聴いてきたのか、ご一緒にたどってみたいと思います。
「中欧とアドリア海」柴 宜弘(10月28日)
この講座の導入の回ですので、中欧という地域全般について、その地理的な位置や歴史的な背景を説明します。そのうえで、私たちだけでなく、中欧に住む人びとにとっても夏のリゾート地として人気のあるクロアチアやスロヴェニアのアドリア海沿岸の諸都市について紹介します。中欧とアドリア海の関係についても考えてみます。
「中欧の食文化――ご馳走を追いかけて歴史と地理を知る」アンドリュー・ホルバート(11月11日)
ハンガリー料理、チェコ料理、ルーマニア料理。日本で食べる中欧のご馳走は国別にきれいに分かれています。ですが、隣り合わせの小国の人々がみんなまったく違うものを食べているわけではありません。料理名が違っていても、それぞれの一品の由来をたどってみると、おいしいものには国境がないことがわかります。例えば、当時のルーマニア地方に駐屯していた古代ローマの兵士たちが食べた素朴な食事は、今になってハンガリー、チェコ、ルーマニアの家庭の食卓にデザートとして出されるようになっています。
「川をめぐる暮らしと歴史」飯尾 唯紀(11月25日)
中欧の国ハンガリーには、ドナウ川とティサ川というふたつの川が流れています。ドイツの「黒い森」に発する国際河川と、ウクライナのカルパチア山脈から流れるティサ川は、それぞれに特徴ある景観を作りながら、やがて合流して黒海にそそいでいます。この講座では、ふたつの川の流れを眺めながら、「漁夫のスープ」で知られる川魚料理の歴史や、川の周りの養蜂や果樹栽培など、川とともに暮らす人々の生活の歴史を辿ります。
「スロヴェニアのカルスト地方」ボシュティアン・ベルタラニチュ(12月2日)
風光明媚なスロヴェニアのなかで、もっとも個性あふれる地方がカルスト(石灰岩の台地)地方でしょう。この地方は石灰岩でできているので地形的に興味深いだけでなく、スロヴェニアとイタリアを結ぶ特別な文化的地域でもあります。この講座では、カルスト地方の歴史、食文化、ワインなどを紹介します。
「ハンガリー映画史への誘い」キラーイ・アッティラ(12月9日)
映画は20世紀初頭からハンガリーの人びとを魅了してきました。第二次大戦以前もそれ以後も、監督たちが制作した傑作は、その時点のハンガリー社会の鏡でもありました。この講座はハンガリー映画史を紹介するだけでなく、ハンガリーの20世紀の社会史・政治史・芸術史などへの誘いでもあります。主要な監督の作品を紹介しながら、ハンガリーの豊かな映画の世界を案内します。
「日本人とショパン」柴 理子(12月16日)
コンサートはもちろん、テレビドラマのBGMやCMから電話の着信音まで、ショパンの曲を耳にしない日はありません。ポーランドという国の代名詞とも言うべきショパンですが、日本でも最も親しまれている作曲家と言ってよいでしょう。明治時代にクラシック音楽の本格的な紹介が始まると、ショパンは瞬く間に日本人の心をとらえました。以来、日本人がどのようにショパンの音楽を聴いてきたのか、ご一緒にたどってみたいと思います。
備考
※千代田区講座講習会バウチャー制度対象講座
講師陣
名前 | 柴 宜弘(Nobuhiro Shiba) |
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肩書き | 城西国際大学特任教授 城西中欧研究所副所長 |
プロフィール | 東京生まれ。専攻は東欧地域研究、バルカン近現代史。 |
名前 | アンドリュー・ホルバート(Andrew Horvat) |
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肩書き | 城西国際大学招聘教授 |
プロフィール | ブダペスト生まれ、カナダ国籍。特派員としてアジア各地を取材。専攻はニュースメディア史など。 |
名前 | 飯尾 唯紀(Tadaki Iio) |
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肩書き | 城西大学現代政策学部准教授 |
プロフィール | 愛知生まれ。ハンガリー近世史、中・東欧地域の宗教問題などを研究。 |
名前 | ボシュティアン・ベルタラニチュ・(Boštjan BERTALANIČ) |
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肩書き | 城西大学現代政策学部准教授 |
プロフィール | スロヴェニア生まれ。専攻は国際関係論。 |
名前 | キラーイ・アッティラ(KIRALY Attila) |
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肩書き | 城西国際大学国際人文学部助教 |
プロフィール | ハンガリー生まれ。専攻は語学教育、語学教材の開発、宗教学と地域研究など。 |
名前 | 柴 理子(Riko Shiba) |
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肩書き | 城西国際大学国際人文学部准教授 |
プロフィール | 山形生まれ。専攻は、東欧地域研究、日本・ポーランド交流史。 |