大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
邦生はヨーロッパ的な美やイデアといった主題と取りくみ、独自の小説世界を築きました。その試みは、日本の文学風土にあって、貴族的で孤立したものに見えるかもしれません。しかし、素顔の邦生は何よりもユーモアを愛する気さくな人間でした。一方、最近発見された松本高校・東大時代の日記には、つねに自己検証と思索を絶やさぬ真面目な青年像が記録されています。本講座では、そうした多面的な辻邦生像に迫りたいと思います。

【講座スケジュール】
第1回 10月12日(土) 13:00～14:30 講師：中条 省平
　

【注意事項】
*本講座は、学習院大学中央教育研究棟402教室にて開催いたします。
*本講座は、複数受講割引対象外講座です。

名前	中条 省平
肩書き	学習院大学文学部教授
プロフィール	1981年学習院大学フランス文学科卒業。フランス政府給費留学生として、パリ大学に学ぶ。1987年パリ大学文学博士号取得。1988年東京大学大学院フランス文学専攻博士課程単位取得修了。1988年学習院大学フランス文学科専任講師着任。現在学習院大学フランス語圏文化学科教授。主な著書、『反‐近代文学史』『文章読本』(以上、中公文庫)『小説の解剖学』『小説家になる!』『クリント・イーストウッド』(以上、ちくま文庫)、『フランス映画史の誘惑』(集英社新書)ほか多数。翻訳:ジュネ『花のノートルダム』、ラディゲ『肉体の悪魔』、バタイユ『マダム・エドワルダ/目玉の話』(以上、光文社古典新訳文庫)など。朝日新聞で書評委員(2003年～07年)。現在、手塚治虫文化賞選考委員(2009年～)。