大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
『今昔物語集』は1000以上もの説話を収めた平安時代の説話集です。生き生きとした表現が特徴で、芥川龍之介にインスピレーションを与えたことは有名です。本朝(日本)の巻々には、天皇・貴族や武士から庶民、鬼や変化の者たちが登場し、人間臭い振る舞いや不思議な行動を繰り広げていて、原文を読めば、現代人には信じられないような平安時代の人々の感覚や世相を知ることができます。今回も、色々なタイプの興味深い説話を選びました。歴史学を専門とする講師とともに、『源氏物語』からは見えない平安時代の京・地方をご一緒に旅しましょう。

【講座スケジュール】
第1回 4月12日(木) 10:40～12:10 講師：中込 律子
　藤原利仁が芋粥をふるまう話―都の人・地方の人
第2回 4月26日(木) 10:40～12:10 講師：中込 律子
　寸白(サナダ虫)男が胡桃を食べてとけてしまう話―国司の赴任
第3回 5月10日(木) 10:40～12:10 講師：中込 律子
　平貞道が道で会った人の首をとる話―武士気質
第4回 5月24日(木) 10:40～12:10 講師：中込 律子
　蜂を飼う妖しげな商人の話
第5回 6月 7日(木) 10:40～12:10 講師：中込 律子
　ある歌人の女性が鳥辺野で最期を迎える話・犬が捨子を養う話
第6回 6月21日(木) 10:40～12:10 講師：中込 律子
　源博雅が逢坂の蝉丸に会いに行く話―音楽家二人の出会い

【注意事項】
参考図書『今昔物語集』三～五
(新日本古典文学大系)(岩波書店)

名前	中込 律子
肩書き	学習院大学・学習院女子大学講師
プロフィール	1988年学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻博士後期課程単位取得。史学博士。学習院大学・学習院女子大学・東京女子医科大学・東京農工大学非常勤講師。主な著書、『王朝の権力と表象―学芸の文化史―』(共著)(森話社)、『平安京くらしと風景』(共著)(東京堂出 版)、『古代の人物』第6巻「王朝の変容と武者」(共著)(清文堂出版)、『人と動物の日本史』第2巻「歴史のなかの動物たち」(共著)(吉川弘文館)、史料纂集『勘仲記』第一・第二(共監修)(八木書店)など。