大学公開講座のセカンドアカデミー

【講座内容】
むかし堀米庸三という歴史家がいました。鎌倉に住み、本郷の東京大学で教鞭をとっていました。退職後、病に冒されて、わずか2年で世を去りました。皆さんはどのような堀米庸三をご存じでしょうか。NHK テレビの放送大学実験講座「西欧精神の探究」の司会者であり、またみずから講義も行った彼をご記憶でしたでしょうか。これが彼の最後の仕事になりました。彼はたぐいまれな歴史感覚の持ち主で、日本と西洋、現代と中世という時空のへだたりを越えるすべを心得ていました。

【講座スケジュール】
第1回 10月 5日(水) 15:00～16:30 講師：堀越 孝一
　『現代歴史学入門』はいま歴史を考える彼の「わが史学概論」
第2回 10月19日(水) 15:00～16:30 講師：堀越 孝一
　『中世国家の構造』の熱い論客から『封建社会』の監訳者へ
第3回 11月16日(水) 15:00～16:30 講師：堀越 孝一
　『正統と異端』は中世カトリック教会の原則と運用を思い量る
第4回 11月30日(水) 15:00～16:30 講師：堀越 孝一
　『中世の光と影』は雪のカノッサ城址に立って歴史を再演する
第5回 12月 7日(水) 15:00～16:30 講師：堀越 孝一
　『西欧精神の探究』が皆さんを「革新の十二世紀」へ案内する

名前	堀越 孝一
肩書き	学習院大学名誉教授
プロフィール	１９３３年、東京に生まれる。東京大学文学部西洋史学科と大学院で歴史を学ぶ。大学院で堀米庸三先生に師事した。茨城大学で８年、学習院大学で３０年在勤の後、２００４年３月退職。学習院大学名誉教授。日本大学講師（文理学部大学院）。主著は『中世ヨーロッパの歴史』（講談社学術文庫）、翻訳にヨーハン・ホイジンガ著『中世の秋』（最新版は「中公クラシックス」・）、共訳にマルク・ブロック著『封建社会』（堀米庸三監修、岩波書店）、最新の刊行物に『騎士道百科図鑑』（堀越孝一監訳、悠書館）。