講座詳細情報
申し込み締切日:2022-09-24 / 世界史:その他教養 / 学内講座コード:001
東洋研究所100周年リレー講座「南・西アジア、東西文化交流関係」
- 開催日
- 土曜日
10月1日、15日、29日
11月12日、26日
- 講座回数
- 5
- 時間
- 10:30~12:00
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 5,000円
- 受講料
- 10,000円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
大東文化大学東洋研究所共催 特別講座
大東文化大学創立の母体となる大東文化協会が、大正12年(1923年)2月に設立されました。そこでは漢学を中心とする東洋学術の東洋研究部、東西文化の融合による新文化創造を目指した比較研究部がありました。この二つの研究部を引き継いだのが東洋研究所です。来年、100周年を迎える本研究所の各研究班から選ばれた研究者10人が、春期と秋期の各5回、全10回にわたって講座を開催いたします。
第1回 お茶から考える東西文化交流の500年【担当講師:滝口 明子】
茶は「アジア発の世界飲料」と呼ばれます。美と健康と長寿の飲み物として近年ますます注目を集めています。茶はどのようにして中国、日本、アジアから欧米やアフリカなど世界に広がり、各地域の生活を変えたのでしょうか。今年は千利休生誕500年。そして来年、東洋研究所は百周年を迎えます。この機会に、人類に豊かな恵みをもたらしてきた美味しい薬・チャをとおして、東西文化交流史を振り返りたいと思います。
第2回 「西アジア地域の人とモノの交流―イブン・ハルドゥーンの活動を中心に」【担当講師:吉村 武典】
歴史学、社会学、政治学など多様な内容を含む文明論を唱えた『歴史序説』の著者イブン・ハルドゥーンは、ときに知識人や裁判官、政治家など様々な姿で、イベリア半島、北アフリカ、エジプト、シリアと広大なアラブ世界を駆け抜けて活躍し、中世イスラーム社会の知の巨人である。本講座では彼の『自伝』に焦点をあて、彼の活動からイスラーム社会の東西のつながりについて考えてみたい。
第3回 教育者としての岡倉天心【担当講師:宮瀧 交二】
岡倉天心[1863~1913]は、明治20(1887)年に開校した東京美術学校(現・東京藝術大学)の初代校長を務め、晩年は日本美術院を発足させ、横山大観や菱田春草といった錚々たる芸術家を育てた美術教育者として広く知られています。その学生教育の方法は大変ユニークで、様々なエピソードが伝えられています。今回は、この教育者としての天心について具体的に迫ってみたいと思います。
第4回 南インド、タミルナードゥ州の政治・宗教・芸能【担当講師:井上 貴子】
近年、インドはIT産業で有名になり、日本への進出も著しい。在日インド人エンジニアにはタミルナードゥ州出身者が非常に多いが、首都デリー中心とした北部と比較すると、南部についての情報は未だに少ない。本講座では、言語・民族・歴史的経験の異なる南部タミルナードゥ州の政治・宗教・芸能と、その密接な関係の考察を通じて、南インドの文化と現状に対する理解を深めていきたい。
第5回 ポルトガル来航以前のインド洋貿易【担当講師:栗山 保之】
本講座では、アラビア半島南西端に位置するイエメン地方の港アデンの税関関連アラビア語史料をもとに、15世紀末のポルトガル来航以前のインド洋貿易の展開についてお話しいたします。とくに、どのような物産が貿易品として取り扱われていたのかに関してご紹介したいと考えております。
大東文化大学創立の母体となる大東文化協会が、大正12年(1923年)2月に設立されました。そこでは漢学を中心とする東洋学術の東洋研究部、東西文化の融合による新文化創造を目指した比較研究部がありました。この二つの研究部を引き継いだのが東洋研究所です。来年、100周年を迎える本研究所の各研究班から選ばれた研究者10人が、春期と秋期の各5回、全10回にわたって講座を開催いたします。
第1回 お茶から考える東西文化交流の500年【担当講師:滝口 明子】
茶は「アジア発の世界飲料」と呼ばれます。美と健康と長寿の飲み物として近年ますます注目を集めています。茶はどのようにして中国、日本、アジアから欧米やアフリカなど世界に広がり、各地域の生活を変えたのでしょうか。今年は千利休生誕500年。そして来年、東洋研究所は百周年を迎えます。この機会に、人類に豊かな恵みをもたらしてきた美味しい薬・チャをとおして、東西文化交流史を振り返りたいと思います。
第2回 「西アジア地域の人とモノの交流―イブン・ハルドゥーンの活動を中心に」【担当講師:吉村 武典】
歴史学、社会学、政治学など多様な内容を含む文明論を唱えた『歴史序説』の著者イブン・ハルドゥーンは、ときに知識人や裁判官、政治家など様々な姿で、イベリア半島、北アフリカ、エジプト、シリアと広大なアラブ世界を駆け抜けて活躍し、中世イスラーム社会の知の巨人である。本講座では彼の『自伝』に焦点をあて、彼の活動からイスラーム社会の東西のつながりについて考えてみたい。
第3回 教育者としての岡倉天心【担当講師:宮瀧 交二】
岡倉天心[1863~1913]は、明治20(1887)年に開校した東京美術学校(現・東京藝術大学)の初代校長を務め、晩年は日本美術院を発足させ、横山大観や菱田春草といった錚々たる芸術家を育てた美術教育者として広く知られています。その学生教育の方法は大変ユニークで、様々なエピソードが伝えられています。今回は、この教育者としての天心について具体的に迫ってみたいと思います。
第4回 南インド、タミルナードゥ州の政治・宗教・芸能【担当講師:井上 貴子】
近年、インドはIT産業で有名になり、日本への進出も著しい。在日インド人エンジニアにはタミルナードゥ州出身者が非常に多いが、首都デリー中心とした北部と比較すると、南部についての情報は未だに少ない。本講座では、言語・民族・歴史的経験の異なる南部タミルナードゥ州の政治・宗教・芸能と、その密接な関係の考察を通じて、南インドの文化と現状に対する理解を深めていきたい。
第5回 ポルトガル来航以前のインド洋貿易【担当講師:栗山 保之】
本講座では、アラビア半島南西端に位置するイエメン地方の港アデンの税関関連アラビア語史料をもとに、15世紀末のポルトガル来航以前のインド洋貿易の展開についてお話しいたします。とくに、どのような物産が貿易品として取り扱われていたのかに関してご紹介したいと考えております。
講師陣
名前 | 滝口明子 |
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肩書き | 大東文化大学国際関係学部教授 |
プロフィール | 東京大学大学院総合文化研究科博士課程中途退学 博士。専門は比較文化史(自然学・医薬思想・藝術・表現・コミュニケーション史)。著書に『英国紅茶論争』他。和田勇一賞受賞。吟遊詩人の会主宰等で活動中。 |
名前 | 吉村武典 |
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肩書き | 大東文化大学国際関係学部准教授 |
プロフィール | 早稲田大学大学院博士後期課程修了 博士(文学)。専門は中世アラブ・イスラーム史、マムルーク朝史。論文に“The Role of Middle and Lower Rank Military Officers in Fourteenth-Century Mamluk Egypt:Establishment and Development of the Regional Administration Offices of wali and kashif”, Stephan Conermann & Toru Miura (eds.), Studies on the History and Culture of the Mamluk Sultanate (1250-1517) , pp. 299-320.他。東洋研究所「西アジア地域における社会と文化の伝統・交流・変容 -イラン・アラブ・トルコ文化圏の越境-」研究班を主催している。 |
名前 | 宮瀧交二 |
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肩書き | 大東文化大学文学部教授、埼玉県新座市教育委員会委員 |
プロフィール | 立教大学大学院文学研究科博士後期課程史学専攻(日本史専修) 博士予備論文提出退学 博士(学術)[新潟大学大学院現代社会文化研究科]。専門は日本古代史、博物館学、観光歴史学。著書に『岡倉天心 思想と行動』[共著]他。(公社)日本博物館協会 平成25年度棚橋賞受賞。歴史科学協議会『歴史評論』編集長等で活動中。 |
名前 | 井上貴子 |
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肩書き | 大東文化大学国際関係学部教授 |
プロフィール | 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。博士(学術)。専門は南アジア芸能文化史。著書に『近代インドにおける音楽学と芸能の変容』他。南インド古典音楽声楽家としても活動中。 |
名前 | 栗山保之 |
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肩書き | 大東文化大学東洋研究所教授 |
プロフィール | 中央大学大学院東洋史学博士後期課程単位取得退学 博士(史学)。専門はイエメン史、インド洋海域世界史、航海技術史。著書に『海と共にある歴史-イエメン海上交流史の研究-』他。 |