講座詳細情報
申し込み締切日:2021-05-15 / その他教養:心理 / 学内講座コード:112
遺物・遺跡からみた古代人の交流と移住
- 開催日
- 土曜日
5月22日、29日
6月5日、12日、19日、26日
7月3日
- 講座回数
- 7
- 時間
- 13:15~14:45
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- 5,000円
- 受講料
- 12,500円
- 定員
- 15
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
シリーズ講座 郷土の歴史を学ぼう
第1回 人の交流・移住を捉える視点−五領式土器を素材に−【担当講師:坂本 和俊】
日本考古学の土器編年網は、世界で最も緻密だと言える。その編年網で地域性の認められる土器を把握をすれば、人の交流・移住を明らかにすることも可能である。ここでは、東松山市五領遺跡が標識となった五領式土器を素材にして、そのことを示してみよう。
第2回 「地(ところ)得ぬ玉作」とは何か【担当講師:坂本 和俊】
『古事記』垂仁天皇段に「地得ぬ玉作」という記述がある。その意味を各地に存在する玉川名河川、『和名類聚抄』記載の玉作郷、『延喜式』記載の玉作神社などの分布、東松山市反町遺跡をはじめとする玉作遺跡出土の玉類製作技法や土器系譜などから考えてみよう。
第3回 古墳時代の始まりと集団移住【担当講師:田口 一郎】
古墳時代の始め、人々の往来が盛んであったことは、土器の移動が雄弁に物語る。外来系土器は、交通の要衝や拠点集落に集中することから、交易や婚姻関係さらに宗教・技術の伝播など地域間交流が想定される。ただ人々の動きは、線的かつ限定的であった。
一方、毛野平野部では、東海からの集団移住が面的に想定される。外来系土器の在り方から、時代変革期に移動した人々の諸相を探る。
第4回 人物埴輪の表現と製作技法から考える【担当講師:山崎 武】
人物埴輪には、形状や顔の特徴などよく似た表現を持つものが知られている。また、同一の製作技法によって作られた埴輪もある。この様な人物埴輪は、通常同一の埴輪工人ないしは埴輪工人集団の作品と想定されており、それを検証するための同工品分析については、現在、埴輪研究の大きな柱の一つとなっている。ここでは、それらの同工品の観点から埴輪工人たちの交流について考えたい。
第5回 馬事の痕跡から探る交流と移住【担当講師:山川 守男】
古墳時代中期以降、馬に関わるものとして、古墳に副葬された馬具、馬を埋葬した遺構、集落跡からの馬歯骨、馬の管理施設などの遺物や遺構があります。これらが検出された遺跡や地域を見ると、韓半島からの渡来人の存在をうかがわせる遺物、地名、記録・伝承などと重なる例が多数あります。埼玉県内外で検出された馬事の痕跡を通して、馬を生産管理する技術者集団について考えます。
第6回 神川町と宮城県色麻町の石室が語ること【担当講師:金子 彰男】
色麻(しかま)町がある宮城県大崎平野周辺には、神川町を含む古代の武蔵国賀美郡周辺の影響を受けたと考えられる横穴式石室や土器が存在し、古墳時代後期から交流があったことがわかっています。さらに後の奈良時代になると律令国家の移民政策によって賀美群の人々が、彼の地に移住させられています。ここでは、古墳時代後期から奈良時代にかけての交流と移住の実態と背景について説明します。
第7回 土器・蕨手刀等からみた俘囚の位配先【担当講師:坂本 和俊】
『続日本紀』を始めとする国史には、朝廷に従わない東北地方の人達・蝦夷に征討と称する侵略戦争を仕掛け、帰順者を俘囚として各地に居住させたこと等が示されている。その位配先、労働内容を東北系土器・住居、蕨手刀等の出土地、史料等から検討してみよう。
第1回 人の交流・移住を捉える視点−五領式土器を素材に−【担当講師:坂本 和俊】
日本考古学の土器編年網は、世界で最も緻密だと言える。その編年網で地域性の認められる土器を把握をすれば、人の交流・移住を明らかにすることも可能である。ここでは、東松山市五領遺跡が標識となった五領式土器を素材にして、そのことを示してみよう。
第2回 「地(ところ)得ぬ玉作」とは何か【担当講師:坂本 和俊】
『古事記』垂仁天皇段に「地得ぬ玉作」という記述がある。その意味を各地に存在する玉川名河川、『和名類聚抄』記載の玉作郷、『延喜式』記載の玉作神社などの分布、東松山市反町遺跡をはじめとする玉作遺跡出土の玉類製作技法や土器系譜などから考えてみよう。
第3回 古墳時代の始まりと集団移住【担当講師:田口 一郎】
古墳時代の始め、人々の往来が盛んであったことは、土器の移動が雄弁に物語る。外来系土器は、交通の要衝や拠点集落に集中することから、交易や婚姻関係さらに宗教・技術の伝播など地域間交流が想定される。ただ人々の動きは、線的かつ限定的であった。
一方、毛野平野部では、東海からの集団移住が面的に想定される。外来系土器の在り方から、時代変革期に移動した人々の諸相を探る。
第4回 人物埴輪の表現と製作技法から考える【担当講師:山崎 武】
人物埴輪には、形状や顔の特徴などよく似た表現を持つものが知られている。また、同一の製作技法によって作られた埴輪もある。この様な人物埴輪は、通常同一の埴輪工人ないしは埴輪工人集団の作品と想定されており、それを検証するための同工品分析については、現在、埴輪研究の大きな柱の一つとなっている。ここでは、それらの同工品の観点から埴輪工人たちの交流について考えたい。
第5回 馬事の痕跡から探る交流と移住【担当講師:山川 守男】
古墳時代中期以降、馬に関わるものとして、古墳に副葬された馬具、馬を埋葬した遺構、集落跡からの馬歯骨、馬の管理施設などの遺物や遺構があります。これらが検出された遺跡や地域を見ると、韓半島からの渡来人の存在をうかがわせる遺物、地名、記録・伝承などと重なる例が多数あります。埼玉県内外で検出された馬事の痕跡を通して、馬を生産管理する技術者集団について考えます。
第6回 神川町と宮城県色麻町の石室が語ること【担当講師:金子 彰男】
色麻(しかま)町がある宮城県大崎平野周辺には、神川町を含む古代の武蔵国賀美郡周辺の影響を受けたと考えられる横穴式石室や土器が存在し、古墳時代後期から交流があったことがわかっています。さらに後の奈良時代になると律令国家の移民政策によって賀美群の人々が、彼の地に移住させられています。ここでは、古墳時代後期から奈良時代にかけての交流と移住の実態と背景について説明します。
第7回 土器・蕨手刀等からみた俘囚の位配先【担当講師:坂本 和俊】
『続日本紀』を始めとする国史には、朝廷に従わない東北地方の人達・蝦夷に征討と称する侵略戦争を仕掛け、帰順者を俘囚として各地に居住させたこと等が示されている。その位配先、労働内容を東北系土器・住居、蕨手刀等の出土地、史料等から検討してみよう。
講師陣
名前 | 坂本和俊 |
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肩書き | 行田市史編纂委員・考古部会長 |
プロフィール | 國學院大學大学院修了 文学修士。専門は古墳時代を中心とする墓制・祭祀、古代氏族の研究。論文に「紡錘車形石製品の用途と機能をめぐって」他。 |
名前 | 田口一郎 |
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肩書き | 日本考古学協会会員 |
プロフィール | 専門は日本考古学(弥生~古墳時代)。論文に「東海系土器の末裔たち」他。 |
名前 | 山崎武 |
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肩書き | 埴輪研究会会員、日本考古学協会会員 |
プロフィール | 国学院大学文学部卒業。専門は日本考古学、古墳時代。著書に『考古資料大観4弥生・古墳時代 埴輪』他。埴輪研究会会員等で活動中。 |
名前 | 山川守男 |
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肩書き | 熊谷市教育委員会職員 |
プロフィール | 早稲田大学第一文学部卒業。専門は古墳時代を中心にした馬事・馬匹文化。論文に「北武蔵の古墳時代馬飼養地域」他。日本考古学協会会員等で活動中。 |
名前 | 金子彰男 |
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肩書き | 神川町教育委員会生涯学習課主任 |
プロフィール | 立正大学文学部卒業。専門は日本考古学(古墳時代)。論文に「模様積石室墳の築造規格について」他。 |