講座詳細情報
申し込み締切日:2019-10-04 / その他教養:日本史 / 学内講座コード:112
百舌鳥・古市古墳群時代の関東
- 開催日
- 土曜日
10月12日、19日、26日
11月9日、16日、30日
12月7日、14日
(11月2日、23日休)
- 講座回数
- 8
- 時間
- 13:15~14:45
- 講座区分
- 後期
- 入学金
- 5,000円
- 受講料
- 17,500円
- 定員
- 40
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
≪シリーズ講座 郷土の歴史を学ぼう≫
第1回 百舌鳥古墳群・古市と王朝交替論【担当講師:坂本 和俊】
各期最大の前方後円墳に最高位の王及び大王が埋葬されたと捉えた時に、最高位墳が築かれた場所は、時代によって異なっている。前期には大和、中期には河内・和泉に築かれた。その移動を天皇の和風諡号変遷と対応させ、王朝交替とみる研究がある。そうした研究を紹介、その見解を現在の考古学研究成果から検証してみたい。
第2回 百舌鳥・古市古墳群と倭の五王【担当講師:坂本 和俊】
百舌鳥・古市古墳群の形成時期は、『宋書』に記された倭の五王の遣使時期と交差する。古墳の想定築造時期等からまず五王墓を比定する。その上で墳形から珍が将軍号の除正を求め倭隋ら13人、済と共に軍郡号を与えられた23人が埋葬された古墳の候補にも論及し、倭王権の構成を考えてみることにしたい。
第3回 上毛野国における古墳文化【担当講師:志村 哲】
現群馬県では4世紀中葉以降に前方後円墳が出現し、円筒埴輪が採用される。その後、古墳の大型化が進み誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の時代、畿内の首長墓で使用されている長持形石棺を有する東日本最大の太田天神山古墳が出現する。そこで、県内の首長墓の変遷を概観しながら副葬品や埴輪について紹介する。
第4回 百舌鳥・古市古墳群時代の常陸【担当講師:坂本 和俊】
百舌鳥・古市古墳群の形成された中期には、常陸では墳長186mの石岡市舟塚山古墳を筆頭に多くの古墳が形成されたとみられる。しかし、近畿地方で盛行したB種ヨコハケ導入の円筒埴輪が殆どないため時期把握が難しい古墳が多いのが現状である。今回は、墳形・埴輪等から中期と想定される前方後円墳をできるだけ紹介したい。
第5回 古墳時代中期の関東の社会動向【担当講師:田口 一郎】
古墳時代中期は、現代まで繋がる竈の普及や、新たな調理用土器や食器様式への変化など、生活様式が大きく変化する画期である。また、イエやムラの様々な祭祀のあり方からは、日本列島の基層文化が形成される過程を知ることができる。更に、首長の地域経営の拠点である「豪族居館」は、記紀に記載される「宮」の様子を彷彿させる。これらの諸相を、近畿と関東で比較検討し関東を評価する。
第6回 フィールドスタディー【担当講師:坂本 和俊】
見学地:石岡市舟塚山古墳・同府中愛宕山古墳、小美玉市権現山古墳・小美玉市史料館、石岡市常陸風土記の丘の見学
第7回 百舌鳥・古市古墳群の時代の埼玉県の古墳【担当講師:若松 良一】
北武蔵地方では古墳の墳形は前方後方墳から始ったが、4世紀末ころから前方後円墳と帆立貝式古墳が登場し、いわゆる河内王権の影響のあったことが推測される。本講では東松山市野本将軍塚古墳・雷電山古墳から行田市埼玉古墳群の稲荷山古墳・二子山古墳までを取り上げて、北武蔵における大首長権力の移動についても検討を行ってみたい。
第8回 上総に分布する5世紀代の古墳【担当講師:酒巻 忠史】
千葉県の上総地域、東京湾に面する養老川、小櫃川、小糸川の河口域には、5世紀代に築造された6基の大形前方後円墳が分布している。近隣地域に多くが分布する状況は、上総だけの特徴で、古くより「上海上」・「馬来田」・「須恵」各国造の支配領域に重なるとの指摘がある。一方、各流域には同時期の中、小古墳も分布し、特徴的な遺物の出土が多い。これまでの調査成果より解説する。
第1回 百舌鳥古墳群・古市と王朝交替論【担当講師:坂本 和俊】
各期最大の前方後円墳に最高位の王及び大王が埋葬されたと捉えた時に、最高位墳が築かれた場所は、時代によって異なっている。前期には大和、中期には河内・和泉に築かれた。その移動を天皇の和風諡号変遷と対応させ、王朝交替とみる研究がある。そうした研究を紹介、その見解を現在の考古学研究成果から検証してみたい。
第2回 百舌鳥・古市古墳群と倭の五王【担当講師:坂本 和俊】
百舌鳥・古市古墳群の形成時期は、『宋書』に記された倭の五王の遣使時期と交差する。古墳の想定築造時期等からまず五王墓を比定する。その上で墳形から珍が将軍号の除正を求め倭隋ら13人、済と共に軍郡号を与えられた23人が埋葬された古墳の候補にも論及し、倭王権の構成を考えてみることにしたい。
第3回 上毛野国における古墳文化【担当講師:志村 哲】
現群馬県では4世紀中葉以降に前方後円墳が出現し、円筒埴輪が採用される。その後、古墳の大型化が進み誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の時代、畿内の首長墓で使用されている長持形石棺を有する東日本最大の太田天神山古墳が出現する。そこで、県内の首長墓の変遷を概観しながら副葬品や埴輪について紹介する。
第4回 百舌鳥・古市古墳群時代の常陸【担当講師:坂本 和俊】
百舌鳥・古市古墳群の形成された中期には、常陸では墳長186mの石岡市舟塚山古墳を筆頭に多くの古墳が形成されたとみられる。しかし、近畿地方で盛行したB種ヨコハケ導入の円筒埴輪が殆どないため時期把握が難しい古墳が多いのが現状である。今回は、墳形・埴輪等から中期と想定される前方後円墳をできるだけ紹介したい。
第5回 古墳時代中期の関東の社会動向【担当講師:田口 一郎】
古墳時代中期は、現代まで繋がる竈の普及や、新たな調理用土器や食器様式への変化など、生活様式が大きく変化する画期である。また、イエやムラの様々な祭祀のあり方からは、日本列島の基層文化が形成される過程を知ることができる。更に、首長の地域経営の拠点である「豪族居館」は、記紀に記載される「宮」の様子を彷彿させる。これらの諸相を、近畿と関東で比較検討し関東を評価する。
第6回 フィールドスタディー【担当講師:坂本 和俊】
見学地:石岡市舟塚山古墳・同府中愛宕山古墳、小美玉市権現山古墳・小美玉市史料館、石岡市常陸風土記の丘の見学
第7回 百舌鳥・古市古墳群の時代の埼玉県の古墳【担当講師:若松 良一】
北武蔵地方では古墳の墳形は前方後方墳から始ったが、4世紀末ころから前方後円墳と帆立貝式古墳が登場し、いわゆる河内王権の影響のあったことが推測される。本講では東松山市野本将軍塚古墳・雷電山古墳から行田市埼玉古墳群の稲荷山古墳・二子山古墳までを取り上げて、北武蔵における大首長権力の移動についても検討を行ってみたい。
第8回 上総に分布する5世紀代の古墳【担当講師:酒巻 忠史】
千葉県の上総地域、東京湾に面する養老川、小櫃川、小糸川の河口域には、5世紀代に築造された6基の大形前方後円墳が分布している。近隣地域に多くが分布する状況は、上総だけの特徴で、古くより「上海上」・「馬来田」・「須恵」各国造の支配領域に重なるとの指摘がある。一方、各流域には同時期の中、小古墳も分布し、特徴的な遺物の出土が多い。これまでの調査成果より解説する。
備考
※フィールドスタディー(11月30日)当日はお弁当をご持参ください。史料館等の入館料は各自負担となります。詳細については講座内で説明します。また、当日は講座時間が通常とは異なります(9:00~17:00)ので予めご了承ください。なお、当日の道路状況により、帰着時間が遅くなる場合があります。(観光バスを使用します。)
講師陣
名前 | 坂本和俊 |
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肩書き | 祭祀考古学会会員 |
プロフィール | 國學院大学大学院修士課程修了 文学修士。専門は日本考古学(弥生時代~平安時代の宗教的遺跡・遺物)。論文に「埼玉稲荷山古墳礫槨の被葬者像再考」他。 |
名前 | 志村哲 |
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肩書き | 毛野考古学研究所主幹研究員 |
プロフィール | 國學院大学文学部卒業。専門は日本考古学(古墳時代)。著書論文に「群馬県西部地域の形象埴輪配置」他。平成18年石川薫記念地域文化奨励賞受賞。埴輪研究会で活動中。 |
名前 | 田口一郎 |
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肩書き | 日本考古学協会会員 |
プロフィール | 専門は日本考古学(弥生~古墳時代)。論文に「平底短頸瓶覚書」他。 |
名前 | 若松良一 |
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肩書き | 埼玉県立文書館職員 |
プロフィール | 法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻 文学修士。専門は日本考古学とくに埴輪を中心に、地域史(埼玉県の中・近世・近代史)、文学。著書論文に『諏訪山33号墳の研究』他。 |
名前 | 酒巻忠史 |
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肩書き | 木更津市教育委員会 |
プロフィール | 國學院大学文学部卒業。専門は日本考古学。著書論文に「古墳時代前期首長墓の分布より見た君津地方の地域性」他。 |