講座詳細情報
申し込み締切日:2017-05-01 / 政治:世界史 / 学内講座コード:018
よくわかる中国事情
- 開催日
- 金曜日
5月12日、26日
6月9日、23日
7月7日
- 講座回数
- 5
- 時間
- 13:30~15:00
- 講座区分
- 数回もの
- 入学金
- 5,000円
- 受講料
- 9,000円
- 定員
- 30
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
第1回 中国人のタテマエとホンネ-内政・外交・経済・文化を解くカギ- (5月12日:徳植勉)
香港に一国両制を約束しながら圧力を強め、愛国・忠誠を国民に求める一方で、党幹部は資産を海外に移し、海外逃亡の機会をうかがっている。なぜだろうか?まず中国人の本質を探ることがその謎を解くカギになると思われる。そのカギを使い、内政・外交・経済や民族問題などを考察するとともに、「身近な中国人」との付き合い方も話していく。
第2回 対外拡張主義1 (5月26日:小島麗逸)
中国のGDP総額は2009年日本を追い越し、世界第2位となった。この発展は1998~2013年になしとげられた超高度成長による。主要製品の世界の中に占める比率及び対外投資に着目し、この超高度成長を創り出した資本蓄積機構につき考えてみたい。その上でそれがもつ落し穴について語る。
第3回 軍による海・空・宇宙にみる対外拡張主義2 (6月9日:小島麗逸)
2008年の北京オリンピックの成功前後から中国の対外拡張主義が目立つようになった。南シナ海・尖閣列島の領有権の主張と行動は看過できないまでになっている。2015年に打ち上げたAIIBはその構想を体系化したものである。主たる狙いは交通の要所を支配におくという政策である。この構想と実践は陸上のみならず、港湾、空、宇宙にまで広がっている。
第4回 盧溝橋事件80周年―西安事変から盧溝橋事件までの国共合作交渉 (6月23日:岡崎邦彦)
西安事変後、蔣介石国民党と周恩来ら共産党との抗日統一、国共合作交渉が開始された。蔣介石は周恩来へ中共、紅軍の解体を迫り、6月には中共組織を「溶化」し国民党内に取り込み、中共指導者毛沢東、紅軍総司令朱徳の「出洋」(海外への一時追放)を要求した。中共側は要求の一部を受け入れることを決定した。中共、紅軍は風前の灯の状況にあったのである。この状況を逆転させることになったのが、7月の盧溝橋事件であった。8月、日中戦争が拡大する中、蔣介石は中共へ妥協して紅軍を「第八路軍」に改編し、中共の合法的地位を認めた。盧溝橋事件は西安事変と同様、偶然に起きたものではない。
第5回 南中国からの視座 (7月7日:中嶋幹起)
広東・湖南・福建を中心に言語の研究を専門とする講演者は、40年余りにわたり広州や香港を拠点にして南中国の社会を観察している。
香港は、今、「一国二制度」の下に、今日も国際都市としての存在感を維持している。目下は香港の首長である行政長官の選挙を控えていて、その動向に注目が集まっている。
台湾はアメリカのトランプ大統領の「二つの中国」発言をめぐって、世界情勢に大きな波紋がひろがっている。
講演者は現地での体験や見聞をまじえてお話ししたい。
香港に一国両制を約束しながら圧力を強め、愛国・忠誠を国民に求める一方で、党幹部は資産を海外に移し、海外逃亡の機会をうかがっている。なぜだろうか?まず中国人の本質を探ることがその謎を解くカギになると思われる。そのカギを使い、内政・外交・経済や民族問題などを考察するとともに、「身近な中国人」との付き合い方も話していく。
第2回 対外拡張主義1 (5月26日:小島麗逸)
中国のGDP総額は2009年日本を追い越し、世界第2位となった。この発展は1998~2013年になしとげられた超高度成長による。主要製品の世界の中に占める比率及び対外投資に着目し、この超高度成長を創り出した資本蓄積機構につき考えてみたい。その上でそれがもつ落し穴について語る。
第3回 軍による海・空・宇宙にみる対外拡張主義2 (6月9日:小島麗逸)
2008年の北京オリンピックの成功前後から中国の対外拡張主義が目立つようになった。南シナ海・尖閣列島の領有権の主張と行動は看過できないまでになっている。2015年に打ち上げたAIIBはその構想を体系化したものである。主たる狙いは交通の要所を支配におくという政策である。この構想と実践は陸上のみならず、港湾、空、宇宙にまで広がっている。
第4回 盧溝橋事件80周年―西安事変から盧溝橋事件までの国共合作交渉 (6月23日:岡崎邦彦)
西安事変後、蔣介石国民党と周恩来ら共産党との抗日統一、国共合作交渉が開始された。蔣介石は周恩来へ中共、紅軍の解体を迫り、6月には中共組織を「溶化」し国民党内に取り込み、中共指導者毛沢東、紅軍総司令朱徳の「出洋」(海外への一時追放)を要求した。中共側は要求の一部を受け入れることを決定した。中共、紅軍は風前の灯の状況にあったのである。この状況を逆転させることになったのが、7月の盧溝橋事件であった。8月、日中戦争が拡大する中、蔣介石は中共へ妥協して紅軍を「第八路軍」に改編し、中共の合法的地位を認めた。盧溝橋事件は西安事変と同様、偶然に起きたものではない。
第5回 南中国からの視座 (7月7日:中嶋幹起)
広東・湖南・福建を中心に言語の研究を専門とする講演者は、40年余りにわたり広州や香港を拠点にして南中国の社会を観察している。
香港は、今、「一国二制度」の下に、今日も国際都市としての存在感を維持している。目下は香港の首長である行政長官の選挙を控えていて、その動向に注目が集まっている。
台湾はアメリカのトランプ大統領の「二つの中国」発言をめぐって、世界情勢に大きな波紋がひろがっている。
講演者は現地での体験や見聞をまじえてお話ししたい。
講師陣
名前 | 徳植勉 |
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肩書き | (一般社団法人)中国研究所所員 |
プロフィール | 筑波大学大学院地域研究研究科修士課程修了 修士(国際学)。専門は東南アジア地域研究。著書論文に『一粒のアジア文化 アジア文化試論』他。第1回フーコー研究論文コンテスト優秀賞受賞他。国際アジア文化学会理事他で活動中。 |
名前 | 小島麗逸 |
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肩書き | 大東文化大学名誉教授 |
プロフィール | 一橋大学経済学部卒業。専門は中国経済論、アジア経済論。著書論文に『中国経済の巨大化と世界への影響』他。 |
名前 | 岡崎邦彦 |
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肩書き | 大東文化大学東洋研究所教授 |
プロフィール | 大東文化大学大学院修了 経済修士。専門は中国共産党史、日中関係史、中国外交。著書論文に「西安事変後の国共交渉−西安事変70周年」他。現在東洋研究所「中国21世紀の発展と課題」研究班を主宰している。 |
名前 | 中嶋幹起 |
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肩書き | 東京外国語大学名誉教授、元大東文化大学外国語学部教授 |
プロフィール | 東京外国語大学大学院修士修了 文学博士(東北大学)。専門は東アジアの言語。著書論文に『現代広東語辞典』他。金田一京助博士記念賞、新村出賞受賞。 |