講座詳細情報
申し込み締切日:2022-03-01 / 世界史:政治
中国を読み解く「歴史から読み解く習近平時代の中国」
- 開催日
- 4/1(金)、5/6(金)、6/3(金)、7/1(金)、8/5(金)
- 講座回数
- 5回
- 時間
- 13:30~15:00
- 講座区分
- 前期
- 入学金
- -
- 受講料
- 15,000円
- 定員
- 36
- その他
- お支払い 初回の受付でお支払いください。
資料 当日講師より配付いたします。
- 補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。
講座詳細
中国には2つの顔がある。固くて四角い中国と柔らかくて丸い中国。習近平政権下の中国は世界の強国を目指しもっぱら強面ぶりを見せているが、民間社会の旺盛で革新的な経済活動が今日の中国の繁栄をもたらしたこともたしかである。本講座では5つのキーワードを切り口に、世界の大国として存在感を発揮している中国を理解するための視座を提供してみたい。
第1回 4月4日(金)
「共産党─社会にはりめぐらされた電線」
新型コロナ対策における中国の「成功」は監視カメラや携帯アプリを活用した先端技術の導入にあるばかりではない。大事なのは、人々の動員と管理に中国共産党の組織網が比類なき動員力と統制力を発揮したことである。創立100年を迎える「党」の支配とは何なのか、2020年のパンデミックを素材に政治学の角度から考察する。
第2回 5月6日(金)
「国恥─歴史トラウマの政治化」
習近平の掲げる「中国の夢」には近代中国が被った「国恥」(国家の屈辱)を晴らそうとする民族的国家的アンデンティティの問題がある。対外強硬姿勢をもたらす「愛国主義」という名のナショナリズムも、近代以来の負の歴史の「総決算」という側面をもつ。ポスト冷戦期に政治化する中国の「国恥」の記憶を歴史の中で検証する。
第3回 6月3日(金)
「民族・宗教─チベットを事例に」
多民族統一国家を標榜する中国は漢族と55の少数民族から構成される。民族政策としては「民族区域自治」をとるが、チベット・新疆・モンゴルでは「自治」の内実をめぐり民族間の紛争や反目が存在する。チベットのダライ・ラマ政権と中国との関係を事例として、社会主義国家における民族と宗教をめぐる政治統合の問題を考える。
第4回 7月1日(金)
「日中関係─歴史認識の相克」
「島」をめぐる領土問題や安全保障の面で深刻な軋轢を内包する日中関係の根底には、戦争をめぐる歴史認識問題がある。それは感情や「心」のきしみを引き起こすだけに、外交問題としての処理が困難な側面がある。独仏和解の事例を脇に置きつつ、戦後最悪とされる日中関係の来し方行く末を展望してみたい。
第5回 8月5日(金)
「民主化─六四天安門事件と政治改革の行方」
1989年の天安門事件は中国における民主化の困難を改めて世界に示した。躍進する経済と裏腹に、政治改革はここ30年来まったく前進していない。中国はなぜ民主化理論(経済成長で生まれた中産層が民主化の担い手となる)を裏切り続けるのか、中国の政治文化の視点も交えつつ国家・社会関係から習近平の強権政治の歴史的背景を紐解く。
第1回 4月4日(金)
「共産党─社会にはりめぐらされた電線」
新型コロナ対策における中国の「成功」は監視カメラや携帯アプリを活用した先端技術の導入にあるばかりではない。大事なのは、人々の動員と管理に中国共産党の組織網が比類なき動員力と統制力を発揮したことである。創立100年を迎える「党」の支配とは何なのか、2020年のパンデミックを素材に政治学の角度から考察する。
第2回 5月6日(金)
「国恥─歴史トラウマの政治化」
習近平の掲げる「中国の夢」には近代中国が被った「国恥」(国家の屈辱)を晴らそうとする民族的国家的アンデンティティの問題がある。対外強硬姿勢をもたらす「愛国主義」という名のナショナリズムも、近代以来の負の歴史の「総決算」という側面をもつ。ポスト冷戦期に政治化する中国の「国恥」の記憶を歴史の中で検証する。
第3回 6月3日(金)
「民族・宗教─チベットを事例に」
多民族統一国家を標榜する中国は漢族と55の少数民族から構成される。民族政策としては「民族区域自治」をとるが、チベット・新疆・モンゴルでは「自治」の内実をめぐり民族間の紛争や反目が存在する。チベットのダライ・ラマ政権と中国との関係を事例として、社会主義国家における民族と宗教をめぐる政治統合の問題を考える。
第4回 7月1日(金)
「日中関係─歴史認識の相克」
「島」をめぐる領土問題や安全保障の面で深刻な軋轢を内包する日中関係の根底には、戦争をめぐる歴史認識問題がある。それは感情や「心」のきしみを引き起こすだけに、外交問題としての処理が困難な側面がある。独仏和解の事例を脇に置きつつ、戦後最悪とされる日中関係の来し方行く末を展望してみたい。
第5回 8月5日(金)
「民主化─六四天安門事件と政治改革の行方」
1989年の天安門事件は中国における民主化の困難を改めて世界に示した。躍進する経済と裏腹に、政治改革はここ30年来まったく前進していない。中国はなぜ民主化理論(経済成長で生まれた中産層が民主化の担い手となる)を裏切り続けるのか、中国の政治文化の視点も交えつつ国家・社会関係から習近平の強権政治の歴史的背景を紐解く。
備考
[より理解を深めるための -村田先生推奨書籍-]
『雍正帝-中国の独裁君主』 宮崎 市定 著(中公文庫/1996)
『ダライ・ラマ自伝』ダライ・ラマ 著 山際素男 訳(文春文庫/2001)
『東大塾 社会人のための現代中国講義』高原明生・丸川知雄・伊藤亜聖編(東京大学出版会/2014)
【オンライン受講について】
同志社講座は、新型コロナウイルス感染拡大をはじめとする不測の事態の際はオンライン形式に変更する場合がございます。
また、受講生のご希望によりオンライン形式を希望される場合には、事前に連絡をいただき対応しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
オンライン受講について(PDF)
【新型コロナウイルス感染拡大防止に関する取り組みについて】
同志社大学東京オフィスでは、みなさまに安心して同志社講座を受講いただくための取り組みを行っています。受講にあたりましては、みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。
〇会場のテーブルは前後に通常よりもゆとりを持たせ、座席は前後に重ならないよう配置しています。
〇常時、換気効果が最大になるよう空調機を運転しています。
〇テーブル、椅子、マイクなどの備品は、定期的にアルコールでの除菌・消毒を行っています。
〇講師と受講生の間にアクリルパネルを設置しています。
〔受講にあたってのお願い〕
〇受講受付時の混雑を避けるため、スムーズな運営にご協力ください。
〇受付時の検温にご協力ください。
〇発熱や風邪症状等の不調がある場合は受講をご遠慮ください。
(受講中に体調を崩された場合は、速やかにスタッフにお申し出ください。)
○構内では常にマスクをご着用ください。咳、くしゃみなどの際は咳エチケットにご協力ください。
〇構内での食事はご遠慮ください。
〇厚生労働省が配布している新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
のご活用をお願いします。
新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とする保健所等の公的機関からの要請により、受講生の個人情報を提供する場合があります。
『雍正帝-中国の独裁君主』 宮崎 市定 著(中公文庫/1996)
『ダライ・ラマ自伝』ダライ・ラマ 著 山際素男 訳(文春文庫/2001)
『東大塾 社会人のための現代中国講義』高原明生・丸川知雄・伊藤亜聖編(東京大学出版会/2014)
【オンライン受講について】
同志社講座は、新型コロナウイルス感染拡大をはじめとする不測の事態の際はオンライン形式に変更する場合がございます。
また、受講生のご希望によりオンライン形式を希望される場合には、事前に連絡をいただき対応しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
オンライン受講について(PDF)
【新型コロナウイルス感染拡大防止に関する取り組みについて】
同志社大学東京オフィスでは、みなさまに安心して同志社講座を受講いただくための取り組みを行っています。受講にあたりましては、みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。
〇会場のテーブルは前後に通常よりもゆとりを持たせ、座席は前後に重ならないよう配置しています。
〇常時、換気効果が最大になるよう空調機を運転しています。
〇テーブル、椅子、マイクなどの備品は、定期的にアルコールでの除菌・消毒を行っています。
〇講師と受講生の間にアクリルパネルを設置しています。
〔受講にあたってのお願い〕
〇受講受付時の混雑を避けるため、スムーズな運営にご協力ください。
〇受付時の検温にご協力ください。
〇発熱や風邪症状等の不調がある場合は受講をご遠慮ください。
(受講中に体調を崩された場合は、速やかにスタッフにお申し出ください。)
○構内では常にマスクをご着用ください。咳、くしゃみなどの際は咳エチケットにご協力ください。
〇構内での食事はご遠慮ください。
〇厚生労働省が配布している新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
のご活用をお願いします。
新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とする保健所等の公的機関からの要請により、受講生の個人情報を提供する場合があります。
講師陣
名前 | 村田 雄二郎 |
---|---|
肩書き | 同志社大学グローバル・スタディーズ研究科 教授 |
プロフィール | 1957年東京生まれ。東京大学教養学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て2018年より現職。東京大学名誉教授。日本学術会議連携会員、中国研究所理事、東洋文庫客員研究員。1982-84年北京大学哲学系高級進修生。1990-91年北京日本学研究センター講師。1999-00年ハーバード・イエンチン研究所客員研究員。専門は、中国近現代史、日中関係史。主な著書に『語言•民族•国家•歴史─村田雄二郎中国研究文集』(重慶出版社/2020)『日中の120年 文芸・評論作品選』(全5巻、共編 岩波書店/2016)『講座東アジアの知識人』(全5巻、共編有志舎/2013-14)『清末中国と日本─宮廷・変法・革命』(共著 研文出版/2011)『リベラリズムの中国』(主編 有志舎/2011)など。 |