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講座詳細情報

申し込み締切日:2019-10-10 / 文学:その他教養:その他趣味

「万葉集の名場面を『系譜』で読む」

主催:同志社大学同志社大学 東京サテライト・キャンパス(東京都)]
問合せ先:同志社大学 東京オフィス TEL:03-6228-7260
開催日
10/17 , 11/21 , 12/19 ,
1/16 , 2/20 , 3/19 
すべて木曜日
講座回数
全6回
時間
13:00~14:30
講座区分
その他 
入学金
 - 
受講料
18,000円
定員
100
その他
6回一括のみ
補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

日本で何かのルーツを探ろうとすると、万葉集の時代にたどりつくことが少なくありません。そのためこれまでの日本人は万葉集をルーツとして振り返り続け、日本文化を再創造してきました。現在と万葉集のつながりを探ることで、日本がまた違って見えてくると思います。
 万葉集には広く知られ、万葉の時代においてもすでに歴史的・文化的な精華として享受された名歌が多くあります。そうした歌は新たな作品を生み出す契機ともなるものでした。そこで今回の講座は、テーマ別に万葉集の名場面と歌を選んで詳解し、それらが影響を与えた後代の歌をつなげて、万葉の歌の流れを立体的に捉えていきたいと思います。記紀等の史料も適宜参照し、時代背景にも触れていきます。(垣見修司記)

第1回「讃酒歌の系譜」10/17(木)
大伴旅人が詠んだ酒を讃えた十三首の歌をはじめとして、万葉集の中でお酒はどのように詠まれているのか、万葉びとはどんな風にお酒を飲んでいたのかを考えます。

大宰帥大伴卿、酒を讃むる歌
験なき 物を思はずは 一杯の 濁れる酒を 飲むべくあるらし(巻三・338)

第2回「有間皇子挽歌の系譜」11/21(木)
謀反の疑いで捕らえられ、紀伊国の藤白坂で横死した有間皇子。山上憶良など後代の人々も、紀伊国への行幸従駕の折、その人の死を悼んで歌を残しています。

有間皇子自ら傷みて松が枝を結ぶ歌
岩代の 浜松が枝を 引き結び ま幸くあらば またかへり見む(巻二・141)

第3回「草壁皇子の系譜」12/19(木)
天武皇統を嗣ぐはずであった草壁皇子夭逝の際の挽歌群から、軽皇子の安騎野遊猟歌への流れを追います。持統天皇を悩ませた皇位継承の問題についても関説します。

軽皇子、安騎野に宿らせる時に、柿本朝臣人麻呂が作る歌
東の 野にかぎろひの 立つ見えて かへり見すれば 月傾きぬ(巻一・48)

第4回「梅花の宴の系譜」1/16(木)
梅の花のほころぶ頃に、梅花歌三十二首を読み解きます。せっかくなので「令和」の典拠となった序についても。後代に大伴家持・書持が梅花の歌に追和した歌にも触れます。

梅花の歌 大弐紀卿
正月立ち 春の来らば かくしこそ 梅を招きつつ 楽しき終へめ(巻五・815)

第5回「伊予の温湯の系譜」2/20(木)
額田王の熟田津の歌は、斉明天皇の西征で、伊予の国に立ち寄った際に詠まれました。その地の道後温泉を訪れた聖徳太子や舒明天皇の事蹟と、山部赤人の歌を振り返ります。

額田王の歌
熟田津に 舟乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな(巻一・8)

第6回「行幸従駕歌の系譜」3/19(木)
行幸従駕歌は、官人たちが天皇の行幸に付き従った時の歌。持統天皇の藤原京時代と、聖武天皇の天平年間とでは趣きが異なります。その質の変化を読み取ります。

吉野宮に幸せる時に、柿本朝臣人麻呂が作る歌
見れど飽かぬ 吉野の川の 常滑の 絶ゆることなく またかへり見む(巻一・37)

備考

教材: 講師より配布いたします


- 各講座に関する注意事項 -
○各講座とも定員になり次第、受付を終了いたします。
○受講料のお支払い 事前振込み制の講座以外は初回に受付でお支払いください。
 受付でのお支払いは現金のみです。開講後もしくは振込み後は受講料の払い戻しはいたしません。
○事前振込み 開講決定次第、「振込み依頼書」を郵送いたします。指定日までにお振込みください。
 期日までに入金が確認できない場合は受講いただけません。ご入金後1週間を目安に「受講票」をお送りします。
○開講のご案内 事前振込み制口座に限りの講座開講可能になり次第、事務局から「受講票」をお送りします。受講票(ハガキ)は1講座1枚です。万が一、開講出来ない場合は初回の1週間前までにお申込いただいた方にご連絡いたします。
○受講時の注意事項 講義の録音、録画、講義中の写真撮影はご遠慮ください。録音は講師から許可があった場合のみ許可いたします。講義中は携帯電話の電源を切っていただくか、マナーモードにしてください。
○休講・補講
 1、講師の都合および事故、台風、天災、交通機関ストライキ等によりやむを得ず休講する場合があります。その際に当初の日時を変更する場合があります。
 2、休講及び補講の連絡は、事前に決定した場合は講座会場で、欠席の方にはメール等でお伝えいたします。
 3、突然の天変地異や事故等により休講が当日決まった場合は、同志社大学HPに掲載し、メールもしくは電話にてお知らせします。
○受講キャンセル、当日の欠席
 1、お申込み後にキャンセルされる場合は、同志社大学東京オフィスまで電話、メールで連絡してください。
 2、受講料お支払い後のキャンセルには受講料の払い戻しはいたしません。
 3、講座を欠席された場合、後日その日に配布された資料をお渡ししますのでお申し出ください。
 4、事前の欠席連絡を要する講座につきましては、講座初回にご案内します。

講師陣

名前 垣見 修司
肩書き 同志社大学文学部 教授
プロフィール 1973年奈良県出身。
1996年同志社大学文学部文化学科国文学専攻卒。関西大学大学院 文学研究科国文学専攻修了博士(文学) 研究分野:上代日本文学『万葉集』巻十三の長歌や、古事記歌謡を主な対象とする。
高等学校教諭を経て、2009-2012高岡市万葉歴史館研究員。2013年より同志社大学准教授。2017年より現職。2011年第4回萬葉学会奨励賞受賞。著作[論文]「下にも長く汝が心待て̶巻十三・三三〇五~三三〇九問答歌考」『( 萬葉』226号)
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