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講座詳細情報

申し込み締切日:2015-05-07 / 文学:その他教養 / 学内講座コード:S11050S

「百人一首の魅力とその作者たち」〈3〉

主催:文教大学地域連携センター文教大学湘南キャンパス(神奈川県)]
問合せ先:地域連携センター TEL:048-974-8811(代)
開催日
5/8(金)~6/5(金)
講座回数
全5回
時間
14:00~15:30
講座区分
前期 
入学金
 - 
受講料
7,900円
定員
20
補足
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※この講座の申し込みは既に締め切りました。

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講座詳細

世に「百人一首」といわれているのは、藤原定家(1163~1241)が、小倉山荘で百人の秀歌各一首を選び、百枚の色紙に書いたものが後に成書となり「小倉山庄色紙和歌」などと題せられて伝わるうちに誰言うとなく「百人一首」と呼ばれるようになったものである。王朝和歌の精髄を窮めた作品であり、中世以後広く愛され、現在も最も愛唱されている歌集といっても過言ではない。その和歌をまず古注も踏まえ鑑賞し、さらに定家はなぜこの歌を選んだのかを考えてみたい。さらにその歌の作者にまつわるエピソードや他の歌の作品を、さまざまな文学作品を通してみていきたい。

【講座日程】
1. 5/8
「『古今集』の歌人①・撰者の三人」
今回はまず『古今集』の撰者からみていきます。四人の撰者のうち、凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)・壬生忠岑(みぶのただみね)・紀友則(きのとものり)の三人を挙げます。歌の解釈をみていくのは言うまでもありませんが、この三人は藤原公任(ふじわらのきんとう)(966~1041) の『三十六人撰』にも選ばれた歌人でもあります。公任の選出した歌は何か、定家とはどのような違いがあるのか、定家はどのように評価していたのか、等を中心にみていきます。

2. 5/15
「『古今集』の歌人②・撰者紀貫之(きのつらゆき)と二人の歌人」
『古今集』の残りの撰者である紀貫之をまず採り上げます。仮名日記作品の『土佐日記』や『新撰和歌』という和歌撰集の著者でもある紀貫之を定家はどのように評価をしていたのかをみていきます。さらに『古今集』時代の歌人坂上是則(さかのうえのこれのり)・藤原興風(ふじわらのおきかぜ)の歌をみていきます。二人はともに前回の公任の『三十六人撰』の歌人でもあります。

3. 5/22
「『古今集』の歌人③・『古今集』に採られた三人」
『百人一首』の歌人で『古今集』に名が見える歌人の最後の三人の歌をみていきます。三人は春道列樹(はるみちのつらき)・清原深養父(きよはらのふかやぶ)・文屋朝康(ぶんやのあさやす)です。三人とも公任の『三十六人撰』には選ばれていない作者であり、定家が高く評価して選んだ歌になります。定家はどのような点をそれぞれの歌の価値と認めているのかみていきます。

4. 5/29
「『後撰集』以下の歌人①・右近(うこん)と右近を取りまく人々」
今回からは『古今集』に続く勅撰集『後撰集』以下に見られる歌人をみていきます。まず女流歌人である右近を採り上げます。右近は村上朝歌壇で活躍した歌人です。そしてその右近と交際のあった藤原淳忠(ふじわらのあつただ)・藤原朝忠(ふじわらのあさただ)の二人を挙げます。淳忠と朝忠は公任の『三十六人撰』の歌人でもあります。それらの人々の歌と事蹟をみていきます。

5. 6/5
「『後撰集』以下の歌人②・忍恋の歌三首」
同じく『後撰集』に採られた歌人をみていきます。まず勅撰集では『後撰集』に四首しか採られていない源等(みなもとのひとし)、そして村上天皇主催の天徳四年(960)内裏歌合(三月三十日)二十番恋歌で番つがえられた平兼盛(たいらのかねもり)と壬生忠見(みぶのただみ)の歌と、合わせて三首の恋歌をみていきます。ともに忍恋であり、忍ぶにも忍びきれない思いをどう詠んでいるのかをみていきます。

備考

※4名未満の場合は非開講になることがあります。

講師陣

名前 千葉 覚
肩書き 元文教大学女子短期大学部非常勤講師
プロフィール 専門は中世和歌文学。「和歌大辞典」(明治書院)、「古語辞典」(福武書店)の各項目を執筆。また「新編国歌大観」(角川書店)では「嘉元百首」を担当。「大和物語諸注集成」(桜楓社)では「大和物語解」を担当。論文では「鎌倉期歌壇における西園寺家の研究」(立教大学「日本文学」32号・36号)、最近では「建礼門院右京丈夫集」(「文教大学女子短期大学部紀要」最終号)を発表。また文教大学女子短期大学部文芸科や国士舘短期大学部国文科の講師を勤め「風物誌」などの民俗学なども担当する。その関係の論文には「七夕をめぐって」(文教大学女子短期大学部文芸科「文芸論叢」23号)などがある。元和歌文学会会員。
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