大学公開講座・大学通信教育課程 受講体験記
- ニックネーム : 月とうさぎ さん
- 年代 : 40代
- 職業 : 会社員
- 都道府県 : 大阪府
- 大学講座名 : 日本大学 通信教育部(商学部)
- 期間 : 2009年4月~2011年3月
- おすすめ度 : ☆☆☆☆
「知的好奇心を失わずに生きることは素敵なこと」
平成23年春、私は日本大学商学部を通信教育部で卒業しました。
高卒で働き始めてずいぶん経ち、自分なりに実務は体得したつもりでしたが、ある日、ふとフリーペーパーの習い事欄に載っていた大学の通信教育の入学案内を見たことがきっかけで、実務経験を学問として改めて修めてみようという気持ちが湧き、入学の意志はすぐ固まりました。
正社員で働きながら単位をどう取っていくのか・・・、先々のスケジュールを調整し、有給を使ってスクーリング授業への出席を計画するときには、普段の職場での信頼関係が必要でしたし、単位認定試験の直前は必死に準備をすると同時に、仕事に支障をきたさないよう踏ん張る力が必要でした。そんな状況は決して楽ではないものの、自分の意志で「『今ならやれる』と決心して入学したのだから」と思えば、コツコツと取得単位が増えていくのはうれしく、図書館で調べものをしたりレポートを書きあげる休日はとても充実していました。
入学試験がないかわり、卒業率が大変低いことも知っていましたが、良い学友にたくさん知り合い(レポートを写させてくれる人ではなく、勉強のやり方や過去のテストの傾向をアドアイスしてくれる人)、私より多忙な人が頑張っている姿に刺激されて、時間の使い方も工夫できるようになり、この学友たちと一緒に卒業式に出たいと思うようになりました。
大学に入学して得た知識と同じかそれ以上に得たものは、社会人になってからだとなかなか難しい、何の利害関係もない間柄の異業種の友人です。学友との出会いに恵まれ、ざっくばらんにお互い未知の業界の話ができて、日常生活や仕事上に活かせることです。
また、人それぞれ様々な理由や動機で入学してきていることを知り、知的好奇心を失わずに生きることは素敵なことだと思うようになりました。
平成23年春、学友と一緒に出席した卒業式は、東日本大震災直後で式典も謝恩会も中止でした。時間をやりくりして必死に通った思い出の教室で卒業証書を授与されるだけでしたが、学部長の祝辞の最後が「こんな困難に満ちた苦難の春に卒業される皆さんに幸あれと願う」と締めくくられた時、多くの思いがこみ上げ、努力して卒業できたことの喜びをかみしめながら、「命ある自分はこれからも有意義に生きなくては」と、改めて感じました。
この年に卒業したことがこれからの私に影響を与え続けるだろうと感じています。
※タイトルは原稿の内容をもとにセカンドアカデミーにて付したものです。
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