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大学公開講座・大学通信教育課程 受講体験記

立命館アジア太平洋大学
2012年度APU講座 第4回 『アラブの春~なぜ今、一斉蜂起か~』
  • 講師 : 武藤 幸治(国際経営学部 教授)
  • 期間 : 2013年1月12日(土)
  • おすすめ度 : ☆☆☆☆☆
  • ニックネーム : トム さん
  • 年代 : 20代
  • 職業 : 学生
  • 都道府県 : 大分県

 わが母校の立命館アジア太平洋大学では、学生の半数が外国人ということもあり、毎年、国際関係をテーマとした公開講座を実施している。この大学の公開講座の素晴らしいところは、高校生以下は無料で受けられるところで、私も高校生の時に受講した経験がある。

 今回の講座では、「アラブの春」をテーマに3時間にわたる講演が実施された。 私自身、世界、特に中東を揺るがすアラブの春に大変興味があったが、日本のメディアではほとんど取り扱われず、詳細な情報が不足する中でうずうずしていた。そんな中、大学でアラブの春に関する公開講座が行われることを知り、いてもたってもいられず参加した次第である。

 結論から言うと、大変素晴らしい公開講座であった。講義内容が論理的且つ明快だけでなく、講座の後には茶話会という名目で担当講師の武藤教授や立命館アジア太平洋大学生との交流の場が設けられ、講座に参加した人と一緒に、学生の出身国や地域について様々な話が聞けた。中には自国の文化や習慣などを熱く語る学生もいて、大変興味深かった。

 また、講義内でも、チュニジアから勃発したアラブの春についての、一方的な解説にとどまらず、講師が受講生との談笑に花をさかす場面もあった。

 なお、この講座は、「APUで世界を知ろう~今、世界で起こっていること~」というテーマでの4回連続講座の1つで、講師は他の3つの講座の内容とも関連付けて、アラブの春を説明していた。
 アラブの春は経済的側面から突発的起こったものではなく、長年の文化的背景があり、それを理解しないことにはアラブの春を理解できないことが分かった。これはほかのあらゆる事象にも言えることで、この思考が身に付いただけでもこの講義に参加した意義があるだろう。

 茶話会では多くの外国人と意見交換をした。彼らはとても日本語を流暢に話す人が多く、日本人では日本語と英語で手一杯だが、彼らは母国語・英語・日本語と合わせて3~4ヵ国語を話すのが当たり前である。彼らには自国の軽い挨拶や英語での会話の仕方を教えていただいた。高校生以下なら無料で、またそれ以上でも500円で、多くの外国人との交流ができるのがこの講座の最大の魅力だと思う。この講座には、地域のお年寄りも多く参加していたので、その方々に意見を聞くと、やはり肯定的な感想が得られた。
 1つの講座が地域の人々と外国人とのコミュニケーションの場として、またはアカデミックな意見交換の場所として形成されている。私が立命館アジア太平洋大学に入学したのもこの講座の影響が大きい。2013年度も国際関係論の講座が開催されるので多くの人が参加するのを待ち望む。

(無断転載を禁ず)

●立命館アジア太平洋大学のイベントレポートページ
 http://www.apu.ac.jp/home/news/index.php

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