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遊学モニターレポート No.21

中央大学ビジネススクールで仕事帰りに自分にプラスα!! ~MBAエッセンス講座~

2008年に立ち上がった中央大学ビジネススクールのMBAプログラム。土日、平日夜間中心のこのコースは2年で修了が可能ですが、

『MBAに興味があるが、いきなりビジネススクールに申込むにはハードルが高い…』

と、思っておられるあなたに朗報です。

MBAコースの教授陣によるMBAコースさながらの授業をテーマ別、レベル別に気軽に受講できる(コースにより、全2回or3回)、『MBAエッセンス講座』があります。

先日ベーシックコース『最新経営戦略入門2』の第3回(最終回)を体験!してきました。

まずは私について述べますと…ビジネスは専門外。ビジネスを勉強した経験は大学のマーケティングの授業1コマ以外ほぼ皆無。ビジネスについてやや強めの関心は持っている…と、いったところでしょうか。正直なところ、レベルが高すぎてチンプンカンプンなのではないか、、、という不安を秘めつつ会場へ向かいました。


中央大学ビジネススクール

会場である中央大学ビジネススクールは東京都文京区春日(東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」、都営大江戸線・三田線「春日駅」から徒歩5分、 JR水道橋駅から徒歩13分)というアクセス抜群の好立地。授業が行われる建物はとても新しく快適です。馬蹄形教室や、対面型教室など、これぞビジネススクールという施設です。エレベーターで、教室のある11Fへビュンと上がれば、きれいな夜景が広がっています(ラウンジからは何故かその日は青かった東京タワーが見えていました)。

教室に入るととってもサポーティブなスタッフの北さん、宮田さんが笑顔で迎えてくださいました。みなさん席札を受け取って席に着かれます。


講義のテーマ:経営戦略

7時、2時間半にわたる授業開始です。担当の遠山亮子教授の登場です。
Poter(1980)なんて引用が出てくるあたり、さすが大学院教授による授業という感じです。「業界構造分析」「参入障壁」「移動障壁」etc.なんて用語がずらり…

嫌な予想は的中か?と思いきや、遠山先生のフィルターにかかると、一見難しそうな単語がすぅっと理解できるから不思議です。
すべてにおいて、身近な企業の話で置き換えてくださるのです。

例えば…
「既存企業間競争」にはどういった要因があるかのお話。資料には色々なケースが箇条書きしてありました。「何のこっちゃ?」と思っていると、すかさず遠山先生の解説が頭の中を颯爽と駆け抜けます(先生の無駄のない語りはホントこういう感じ)。以下は私のメモと記憶により再現しています(※社名については、先生は実際の企業名を使われます)。

キーワード【競争業者の多様性】:例えば業界の中には暗黙のルールのようなものがあることがありますよね。ところがその業界に他業種の企業が入ってきたらどうでしょう。最近そういうことが増えてますよね。例えば某A社。あの企業はもともと通信をやっていた会社ではありませんが、携帯電話の業界に入ってきて、色々なことをやって、業界をかき回していますよね。

キーワード【戦略的価値の高い業界】:例えばテレビ。家電メーカーの中でテレビでかなり儲けているのはB社とC 社ぐらいです。でもほとんどの家電メーカーはテレビを作ってますよね。それは最近テレビで家の中のさまざまな家電機器を一元管理するという仕組み(ホームICTというようです)がありますので、自社の他の製品を売るためにテレビを売らざるをえないんです。

キーワード【撤退障壁の高さ】:この一例にセンチメンタルバリューというのがあります。例えばD社にとっての電卓は昔D社を大きく成長させた分野なんですよね。だから今はそれを売ってもたいした儲けにならないけど、捨てられなくて今も続けている。

講義のほとんどがこういう調子ですから、すべて書くとキリがありませんが、「なるほど!」の連続ではありませんか!?


ケーススタディ

10分の休憩を挟んで約45分間のケーススタディに移ります。MBAエッセンス講座らしさが味わえる部分です。
宿題として受講生の皆さんはある企業の成功事例の冊子(ケース)を読んでくることになっています。この日のテーマはアスクル株式会社。遠山先生の「なぜアスクルは成功したのでしょうか?」の声に応え、さっそく手が上がります。先生が名指しで受講生を指名。受講生の答えに先生は間髪入れずに「なぜですか?」とより掘り下げる質問を投げかけます。発言者により考えを深めてもらう作業…私の目にはそんな風に映りました。そして先生はホワイトボードを使って整理。また別の人から意見を聞きます。だんだん手の挙がる数も増え、活気が増してきます。皆さんそれぞれの経験に基づいて色々な視点で発言されるので、聞いていて勉強になります。


3回コースのまとめ:「戦略」とは

ケースを踏まえてのまとめ(約45分間)に移ります。このコースのテーマである「戦略」が企業にとっていかに大切か、「戦略」を考えるにあたってかかわってくるさまざまな事項についての解説です。特に印象に残ったのは「企業ビジョン」について。企業ビジョンとは、企業の「こうありたい姿」。ほとんどの企業に「ビジョン」は存在すると思いますが、美辞麗句がホームページに載っているだけではダメで、それが社内に浸透して社員全員がそれを基に意思決定をしている状態が理想だとおっしゃっていたのが印象的でした。ここでも受講生から質問が出されます。そのひとつが、「上層部がビジョンばかりで現実を見ていない場合どうしたらいいか」というもの。遠山先生によると、ミドルUP-DOWNが非常に大事だそうです。この言葉、私は初めて聞きました。現場の見えていないトップに現実をわかってもらった上で理想(ビジョン)と現実の調和を図り、上も下も納得させる役目をミドルは担っている、と。なるほど…。

遠山先生が紹介してくださったピーター・ドラッカーの言葉
「自ら未来をつくることはリスクを伴う。しかし自ら未来をつくろうとしないことのほうがリスクが大きい。 成功するとは限らない。だが、自ら未来をつくろうとせずに成功することはない。」


♪講座終了後遠山亮子教授にインタビューしました♪

Q.1 この講座のいいところ、また、先生にとっての楽しみはなんですか?
受講生が第一線で活躍しておられる社会人だというところ。彼らの発言から学ぶところはとても多いですし、彼ら自身もお互いから多くを学べると思います。宿題を出す時にはご自身の企業で今抱えている問題なんかを持って来てくれますので、非常に面白いですね。できるだけたくさん彼らからのインプットを引き出せるように心がけています。

Q.2 受講生に望むことは?
積極的に発言してほしいですね。自分のためにもなるし、周りのためにもなるんです。
それから、よく初回授業で言うのは「頭のいい質問をしようとしないでください」(笑)。みなさん「こんなこと聞いたら頭が悪いと思われるんじゃないか」と心配されるのですが、「こんな質問したら頭が悪いと思われる」と思われそうな質問の中にものすごく重要なヒントが隠されていたり、ものすごく重要な話のきっかけになったりすることがよくあります。

Q.3 企業の方がMBAを取ることについてどうお考えですか?
・新しい考え方はもちろんのこと、長年の企業での経験によって得られた考え方を一度きちんと整理するためのフレームワークを学ぶことができると思います。
・色々な業界・年齢の方と学ぶことでそれまでとはぜんぜん違う視点が得られると思います。「自分のビジネス/仕事のやり方はこうだ」って凝り固まっていたところが、「こういう風にも考えられるな」などと新しい気づきが得らます。理論だけでなく、色々な新しい気付きが学べる場所だと思います。
・仕事をしながら2年間MBAコースに来るということはタイムマネジメントだけでもすごく大変です。そこに先生方も遠慮なく課題やグループワークをたくさん課しますので(笑)、受講生同士協力が必要で、すごく強い絆が生まれます。卒業生同士や卒業生と在校生の間にも強いネットワークがありますね。いつも同じ職場の人としか話さないのではなく、ここに来て知り合った違う職場の人と意見を交わしてリフレッシュできるというのはとてもいいですね。2年間だけではない、一生物のネットワークができるというのは大きな魅力です。

最近まで大学院で勉強して、若干勉強疲れしていた ひろpompaですがさっそく「MBA面白そうだな~」なんて思ってしまったのでした。

中央大学ビジネススクールの皆様、ご協力ありがとうございました!


【今回体験した公開講座】
中央大学ビジネススクールMBAエッセンス「最新経営戦略入門2」

【まだ申し込める、今年度開催の関連講座】
中央大学ビジネススクール戦略経営アカデミー



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