今回は、かねがね興味を持っていた、茶道(遠州流)を体験受講しました。
何故茶道かというと、例えば、外国からのビジネス客を日本にお迎えする場面で、スマートにお茶会に案内し、
作法をアドバイスしながら一緒にお茶を頂く、なんてことが出来たらいいなーとの思いです。
講座は、土曜コース。時間は10:00~14:15までですが、その間で都合のいい時間に稽古をつけていただきます。この形式は、忙しいビジネスパーソンに最適です。
遊学モニターレポート No.14
三軒茶屋から徒歩5分、『女性の品格』の著者、坂東眞理子さんが学長の昭和女子大学があります。
そこにはオープンカレッジが併設されており、一般の社会人(男性含む)も受講できます。
茶道(遠州流)を体験受講
まず最初は、お花と掛け軸に一礼
まず最初は、床の間にある、お花と掛け軸に一礼し、じっくりと鑑賞します。
本日の掛物の言葉は 「掬水月在手」。 直訳すれば、「手に掬(すく)った水に、月が映る」ですが、
調べてみるに、于良史の詩「春山の夜月」の句の一節で、 「仏の慈悲は万物分け隔てなく注がれていますが、それを掬い取る心を 知らない人に慈悲は感じることができません 。」
という意味で、 禅語としても使われるらしい。
本日の掛物の言葉は 「掬水月在手」。 直訳すれば、「手に掬(すく)った水に、月が映る」ですが、
調べてみるに、于良史の詩「春山の夜月」の句の一節で、 「仏の慈悲は万物分け隔てなく注がれていますが、それを掬い取る心を 知らない人に慈悲は感じることができません 。」
という意味で、 禅語としても使われるらしい。
お花は、藤袴(フジバカマ)と、カーネーション、鶏頭(ケイトウ)です。
講座が始まる前に有賀(宗良)先生が活けてくださいます。
お稽古毎に、新しい禅語に出会い、季節折々の花を観賞できるのは、 それだけでも、贅沢な喜びです。
お稽古毎に、新しい禅語に出会い、季節折々の花を観賞できるのは、 それだけでも、贅沢な喜びです。
スタート時には、まずは先生一人一人、それから生徒の皆さんに、
扇子を前に置いて挨拶します。
ここでのポイントは挨拶の度に、扇子を持ち替えることでしょうか。 この所作がスムーズになれば、エレガントな挨拶が出来そうです。
ここでのポイントは挨拶の度に、扇子を持ち替えることでしょうか。 この所作がスムーズになれば、エレガントな挨拶が出来そうです。
まずは、鉢盛りのお菓子を頂きました。
数々の作法を教えていただけるのですが、例えば、 干菓子盆の持ち方(写真A)では、
「手をすぼめて持つとキレイに見えて、会席の場でも役立ちますよ」
とアドバイスをいただくと、なんだか全て解かったような錯覚に陥り、 嬉しくなります。
数々の作法を教えていただけるのですが、例えば、 干菓子盆の持ち方(写真A)では、
「手をすぼめて持つとキレイに見えて、会席の場でも役立ちますよ」
とアドバイスをいただくと、なんだか全て解かったような錯覚に陥り、 嬉しくなります。
お茶をいただきます
次に先輩の生徒さんが点てられたお茶をいただきます。 その時、茶碗は正面を自分に出されるのですが、客の心得として 正面をよけていただく気持ちから、茶碗を回すとのこと。
飲み終わって茶碗を返す時も、正面を亭主の方に向け直す気持ち でさらに回すとのこと。作法の一つ一つに、「気持ち」の裏づけがある のですね
ちなみに、この教室では3つの炉でお茶を点てることが出来ます。
主宰する大津(宗暎)先生にお聞きすると、20年前にこの教室がスタートしたときは、1つの炉だったのが生徒さんが増えるにつれて3つになったとか。
「この教室が今のように盛況になるのに、10年は必要でした」
という大津先生の言葉に、セカンドアカデミーを開設して3年目の私はグッと来ました。
何事も信用がつくには10年~世界中で金融バブルが弾けるのを目の当たりにした今、一層重みのある言葉です。
いよいよ本番、お手前の稽古です
3人の先生がそれぞれの炉で、お稽古をつけられます。
正座が苦手な私には、少しきつかったですが、教えていただいた井上(宗弥)先生からは、 「立ち上がる際には、時間を気にせず十分足をほぐしてください。万一、よろけますと、ご自身の心が傷つきます。」
との配慮に感動し、なんとか一通り、終了しました。
正座が苦手な私には、少しきつかったですが、教えていただいた井上(宗弥)先生からは、 「立ち上がる際には、時間を気にせず十分足をほぐしてください。万一、よろけますと、ご自身の心が傷つきます。」
との配慮に感動し、なんとか一通り、終了しました。
(炉その1) 大津(宗暎)先生 |
(炉その2) 井上(宗弥)先生 |
(炉その3) 有賀(宗良)先生が 隣にいらっしゃいます |
「一期一会」
一通り教わった後は、自由に帰ることが出来ます。
その際は、お花と、掛物を「一期一会」の見納めとして再度鑑賞し、 先生、生徒さんにご挨拶して失礼します。
今回の8回コースで茶道の雰囲気を味わい、また、多くの作法を教えていただきました。
先輩の生徒さんの中には、20年間続けられている方や、遠く千葉県から通っている方もいらっしゃいます。
皆さん、お稽古というより、日常の中での贅沢な時間を味わいに参加されているように感じました。
作法を憶えるのは短期集中でも出来ますが、男の品格を磨くには年月が必要なのでしょう。
「男の品格もセカンドアカデミーの運営も、一人前になるには10年」。
こんなことを思った、茶道教室でした。
先輩の生徒さんの中には、20年間続けられている方や、遠く千葉県から通っている方もいらっしゃいます。
皆さん、お稽古というより、日常の中での贅沢な時間を味わいに参加されているように感じました。
作法を憶えるのは短期集中でも出来ますが、男の品格を磨くには年月が必要なのでしょう。
「男の品格もセカンドアカデミーの運営も、一人前になるには10年」。
こんなことを思った、茶道教室でした。